初めての sgi ページ4
Aと付き合い始めて一ヶ月。
今日、初めてAが俺の家に来る。
片付けもしたし、掃除機もかけたし、Aが好きな紅茶も買っておいた。
見られて困るものはないし、とりあえずこんなものだろうか。
「一応最終チェック……っと」
玄関よし、キッチンよし、トイレもオッケー。
まぁ、使わないだろうけど風呂もベッドも大丈夫。
もうあと一時間もしたらここにAがいるのかと思うと少し緊張してしまう。
もうこの歳になると女の子を家に呼ぶことが初めてというわけではないが、それでも色々期待してそわそわしてしまうのが男という生き物だ。
俺は窓を大きく開けて深呼吸する。
「お、お邪魔します」
Aも緊張しているようで、いつもよりぎこちない。
膝丈のフレアスカートにタイトなニットのノースリーブ。
外で見れば普通に可愛く見えるのに家でとなると話は別で、剥き出しの細い肩も、想像を掻き立てるように体のラインにそっている薄いニットも、ふわりと香るムスクの匂いも全てが艶かしく見える。
いかんいかんと首を振って邪念を払った。
いつも俺が座っているソファにAがちょこんと座る。
「外、暑かったな。アイスティーでいい?」
「はい、ありがとうございます」
アイスティーとアイスコーヒーをテーブルに置いて俺もAの横に腰かけた。
やや汗ばんだAの首筋。
夏の素肌というのはどうしてこうも色っぽいのだろうか。
「いただきます」
Aはそれを一口飲んで、グラスに付いたピンクのグロスを指で拭った。
やけに喉が乾いてアイスコーヒーに手を伸ばす。
298人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ももりん | 作成日時:2020年5月30日 18時