he ページ36
炒った銀杏をつまみに二人で日本酒を飲む。
綺麗な翡翠色をした実は秋の終わりを感じさせた。
Aと暮らし始めてもうすぐ一年。
当たり前のように僕たちは一緒にいて、もう彼女と出会う前の自分がどう生きていたのかよく思い出せない。
「あのさ」
「うん？」
僕が声を掛ければキラキラした目でこちらを見てくれる。
彼女はいつだって僕のことが大好きで、それを全身で伝えてくれるから。
「僕と出逢ってくれてありがとう」
人よりも少しだけ生きることへの活力がない僕の世界は白黒で、曖昧にぼんやりと生きていたけれど、Aと出逢って世界が華やかに色付いた。
Aは目を丸くして、その後頬を緩めた。
「河村さん、私ね、思うんだ。
私は河村さんと出逢うために生きてたんだなぁって。
今までも楽しいこと沢山あったけど、河村さんと一緒にいると楽しいことも嬉しいことも何倍にもなって本当に毎日楽しいもん！」
飛びきりの笑顔でそう言いきった彼女。
僕はどちらかというと現実主義で、あまりスピリチュアルなことは信じないのだけれど、それでもそんなことを言われたらどうしたって運命だと信じてみたくなる。
僕たちはお互いに出逢うために生きてきたんだなって、そんな物語みたいなことを真面目に考えてしまうよ。
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ぽん(プロフ) - 完結おめでとうございます！お疲れさまでした！ほんとにこの作品が好きで、更新されるたび歓喜雀躍しておりました…！！ももりんさんの書くkwmrさん、不器用だけど優しくてほんと素敵でした…！また違う作品も楽しみにしています！ステキな作品ありがとうございました！ (2020年10月29日 20時) (
レス) id: 4b7a069960 (このIDを非表示/違反報告)
ももりん(プロフ) - そらまめさん» 返事が遅くなってすみません。そんなふうに言ってもらえて嬉しいです。恐ろしく遅い更新ですが、是非最後までお付き合いくださいませ(*´-`) (2020年7月24日 16時) (レス) id: 281ef44def (このIDを非表示/違反報告)
そらまめ - えっ…めっちゃ好みドンピシャだぁ…なんかこう緩い雰囲気なのに甘々なのがもうっ、好きです！！！(突然の告白) (2020年6月28日 13時) (レス) id: f9e97d8abe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ももりん | 作成日時：2020年5月16日 18時
