皐月 you ページ14
買い物帰りに風になびく鯉のぼりを見かけた。
近所の絵にかいたような幸せそうな家族のお家の玄関で気持ち良さそうに泳ぐ小さな鯉のぼりたちにほっこりして笑みが溢れる。
私は女の一人っ子だったから家に鯉のぼりはなかったけれど、子供の頃から空を泳ぐ大きな鯉のぼりが好きだ。
あれに乗ったら気持ちいいだろうなぁと思いながら見ていた。
「鯉のぼり？」
「うん、折角連休だし見に行かない？」
二人で夕食をとりながらそんな提案をしてみた。
河村さんは首を傾げながら少し焦げてしまった鰆の西京焼きを口へ運ぶ。
人混み嫌いで、インドア派な彼からすると、わざわざ連休に鯉のぼりを見に出掛けるなんて不思議で仕方ないのだろう。
ここは私のプレゼン能力が問われるところである。
「埼玉でね、大きな鯉のぼりをあげるんだって。
100メートルもあるんだよ？
すごくない？見たくない？」
私の語彙力なんてこんなものなので勢いで押しきる。
「だってさ、そんなに大きかったら私と河村さんが乗ったって大丈夫だよ」
河村さんが笑う。
「いいよ、行こうか」
「やったあ！約束ね！」
河村さんは、嬉しくて思わず立ち上がった私を宥めるように「わかったから座りなさい」とお母さんみたいなことを言った。
楽しみがまた一つ。
河村さんにありがとう、と言うとまた彼は笑った。
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ぽん(プロフ) - 完結おめでとうございます！お疲れさまでした！ほんとにこの作品が好きで、更新されるたび歓喜雀躍しておりました…！！ももりんさんの書くkwmrさん、不器用だけど優しくてほんと素敵でした…！また違う作品も楽しみにしています！ステキな作品ありがとうございました！ (2020年10月29日 20時) (
レス) id: 4b7a069960 (このIDを非表示/違反報告)
ももりん(プロフ) - そらまめさん» 返事が遅くなってすみません。そんなふうに言ってもらえて嬉しいです。恐ろしく遅い更新ですが、是非最後までお付き合いくださいませ(*´-`) (2020年7月24日 16時) (レス) id: 281ef44def (このIDを非表示/違反報告)
そらまめ - えっ…めっちゃ好みドンピシャだぁ…なんかこう緩い雰囲気なのに甘々なのがもうっ、好きです！！！(突然の告白) (2020年6月28日 13時) (レス) id: f9e97d8abe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ももりん | 作成日時：2020年5月16日 18時
