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「…ああ」
凄く。気分が悪い。体が熱い。頭がぼうっとする。
空気は湿っていて目を開けると視界が白っぽく霞んでいる。微かに白い息が出るほど肌寒くて心細い。それにお腹が。とても痛い。息苦しいくらい辛い。どうしてこんなに悲しいんだろう。
ㅤああ、何か来る。私は酷く疲れた体を何とか起こし、少しの時間のあとその予感はゆっくりと顔を覗かせた。
寝かされていた石の台の際から赤い、むっちりと肉付きの良いものがそっと私の手に触れた。柔らかそうな手だった。なぜだかそれが何ものにも変えがたく愛おしく思え、気づくと真っ赤な体を抱き上げていた。胸に大事に抱いて、ほっとする。
でも触れる温度は冷たくて暖かくしてあげようという気持ちでいっぱいになる。ふと声一つ上げず静かにしている赤ちゃんのことが心配になり、体から離してよく見るとふくよかなその丸い顔はぺしゃんと潰れていた。
その瞬間胸の内に言い知れぬ憎悪が湧き起こる。ああ大事な赤ちゃん。もう一度、もう一度、
「産んであげよう」
私が産んであげなくちゃ。この子たちは、私たちの大事な宝物だから。
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ワモテ(プロフ) - 雪もちわんこさん» ご感想ありがとうございます。シリーズ物の第一作目なので思い入れがあり、ご評価頂けて嬉しいです。(*^^*) (2022年2月20日 22時) (
レス) @page11 id: 6d40387773 (このIDを非表示/違反報告)
雪もちわんこ - 文章がよくてとても面白い小説でした！語彙力がない私と比べものにならないきらいです、、、！ (2022年2月20日 19時) (レス) @page14 id: 1c6c8bc54a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ワモテ | 作成日時：2021年10月26日 16時
