【8】付き合った訳 ページ8
思わずニヤけて、どの服を着ていこうかなー、なんて思う。
んー、◯ィズニーだし、折角だから普段着ないスカート?
いや、制服スカートだな……。
あまりにもスポーティーなのは部活そのままだもんね。
……んー。
「…、A!…あれ死んだ?」
『……物騒。生きてるよ』
「おう、…とりあえず、Aは自分用のお昼ご飯分と、
家族辺りのお土産分のお金持ってくればいいから」
『え?皆で耳とか買ったりしないの?』
「Aに関しては今日は俺の奢り!」
『え?なんで?』
「んー、誕生日プレゼント?
来週だって言ってなかったっけ?」
『よく覚えてたね…、良いの?』
「おう!時間遅れんなよ!」
『はいはい』
二人で誘ってくれるなんて珍しい。
いっつも京治か木葉くん辺りがいるのに。
ちょっと背伸びして、大人っぽいお姉ちゃんの服を借りて行くことにした。
『……で、なんで京治がいるのかな』
「ごめん」
『いや、全然良いんだけど。木兎、そういうことは電話のときに言って』
おかしいな、京治は私が木兎のことを好きだってこと、知ってたはずなんだけど。
結局3人で普通に雑談しつつ、待ち合わせの駅に着いた。
着いたのは7時15分と少し早めで、飲み物買ってくる、と京治がコンビニに走っていった。
…あれ?これ2人きりじゃない?
ど、どうしよう、と思えば、木兎の方から口を開かれた。
「なーA」
『んー?』
「さっきさ、彼氏作る気はない、って言ってたじゃん」
『あー、うん、言ったね』
そう、なんの運の悪さか、3人で恋バナになっていた。
最初は木兎の、あかーしこないだ告白されてたな!、から始まった。
そこで、ちゃんと人を好きになったことが、
木兎の前は無かった私は、なんというやらかしだろうか、
好きな人の前で彼氏いらないです発言をカマした。
それがどうも引っ掛かってたらしい。
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作者名:莉子 | 作成日時:2024年1月4日 1時