検索窓
今日:227 hit、昨日:335 hit、合計:105,601 hit

【47】死にかけの木兎 ページ48

『気持ち悪さは?』



「…ちょっと」



『無理そうなら堪えたら駄目だよ。



どうしたの、いきなり倒れるなんて』



「…あさ、から、目眩があって、そのままやったら、倒れた」



『こりゃーインフルかな〜』



「いんふる…」



『大丈夫大丈夫、とりあえず水筒飲んで』









すると、3口ほど飲んだ光太郎が、首を振った。



青白くなった光太郎を擦って、どうした?、と聞く。








「これ以上飲んだら吐く、」



『ん、そか、飲めそうになったら飲んで』








そう言って水筒を受け取れば、飛雄が話し掛けてきた。








「…俺、なんかする?」



『あ、じゃあ及川徹呼んできてほしい』








…瞬間、すんごい顔をしかめた飛雄。



飛雄は及川徹のこと、嫌いだもんなぁ、と思うが、



しょうがない。



お願いします、と頭を下げた。



寄りかかったまま、目頭を手で抑えて動かなくなった光太郎。







『…んね、座ってるの辛いよね?』



「…まぁ、辛いか辛くないかで言えば、そりゃ…」



『ん、ちょっと待ってて』







第二体育館に走ってきた及川徹。



駆け寄って、しかめっ面で後ろにいる飛雄にお礼をいい、



及川徹に向かって話し掛けた。







「どうしたのAちゃん」



『光太郎が熱出したんだけど、保健室借りられたりしない?』



「…あぁなるほど、おっけい、主事さんに聞いてくるよ」



『ありがとう』



「…んね、交換条件って言ったらアレなんだけどさ、



そろそろ名前で呼んでよ、フルネームってなんか嫌」



『……ハァ、分かった分かった、分かったから、



お願い徹』








ぱぁぁと顔を輝かせた及川徹、改め徹は走って体育館を出ていった。

【48】保健室→←【46】初戦終わり



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (110 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
330人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:莉子 | 作成日時:2024年1月4日 1時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。