【25】通常モード ページ25
「ん？どちらサマ？」
『私のお友達、莉子ちゃん。
ハイドーゾ』
「よっ、こ、え？A、これこんばんは？」
『うん、なんでも良いと思うよ。とりあえず落ち着いて莉子』
「う、うん、…えっと、こ、こんばんは…、」
「こんばんは！A、友達いたのな！」
『光太郎、はっ倒すよ』
「Aこわー！！」
「こんばんは、赤葦です。騒がしくてすみません」
そう言って笑った京治に倒れかける莉子。
おうおう、息をするんだ莉子。
まぁ京治、家系上イケメンだからね、
赤の他人だったら惚れてるかもな。
…おかしいな、血筋一緒なはずなのに、
どうしてこうも私は落差があるんだ。
(自覚無いだけでめちゃくちゃ美人です)
「…え、ん？
俺なにもしてないんだけど、」
『うん大丈夫。
このコに関しては京治が死ぬほど好きなだけだから』
「A！それ言う！？」
『あ、ごめん駄目だった？』
「絶対自分からは言えないからむしろありがたいけどさぁ……、
っていうか、A姉さんってなに？どんな関係？
そーゆープレ…あだっ」
『莉子、はしたない。ただのいとこだよ』
「えぇ！？早く言ってよ！！もっと早くから赤葦くん拝めたじゃんか…！！」
『はいはいすいやせんしたぁー。
ほら光太郎、京治がどんどんモテてるぞ』
「……おぉ？あかーしモテ期か！へいへいへーい！」
『……うん、言い出しっぺでごめんなんだけどさ、
光太郎、今何時？』
「ん？8時！」
『うん、よい子は寝る時間だね、言いたいこと分かる？』
「早く帰ろうって？」
『ハズレ。少しおだまり。声が大きい』
チーン、と喋らなくなった光太郎をさておき、
隣の二人を見れば、なんともいえない初々しい空気が流れていた。
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作者名：莉子 | 作成日時：2024年1月4日 1時
