【24】通常モード ページ24
『ん？』
「あれ彼氏、…じゃないの？」
莉子の視線を辿れば、京治と慌てて出てくる光太郎が見えた。
「あ！京治くんだぁ！」
そう言って少し顔を染めた莉子。
確か、京治が推しだとかなんとか。
いや意味分からん、校内には光太郎派閥と京治派閥があるらしい。
光太郎は彼氏だから置いといて、京治に関しては何故…？という考えの方が強かった。
…あのクソガキが？確かにイケメンだけどさ…。
(幼少期、京治とめちゃくちゃ喧嘩してた)
…そういえば、もしかして、あの手紙光太郎派閥では？
そんな考えが浮かんだが、うきゃぁぁあという謎の莉子の悲鳴でハッとした。
「京治くん来るぅ！！やばーい！
…ていうか、改めてあの木兎くんが彼氏でしょ！？
あんなワンコ系彼氏、理想でしかないんだけどー！！」
ことわっておこう、…莉子はミーハーだ。
京治だけに関してはどうも入学当初から気にはなっていたらしいが。
「A姉さ」
「A！！」
『お疲れ光太郎、京治に被ってる』
「ん？あぁごめんあかーし！！」
「いや、大丈夫です。
…A姉さん、いつも木兎さんの着替えるの待ってるわけ？
…寒いのに可哀想です、木兎さん今度からは急いでください」
「おう！頑張る！」
そう元気に会話して、…あれ、登場人物が少ない、と思う。
後ろを振り返れば、私に隠れるように莉子がひっそりといた。
なにしてんの、と引っ張り出せば、
はわわわわ、と謎の声とともに登場した。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 330人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：莉子 | 作成日時：2024年1月4日 1時
