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【11】初動 ページ11

『いっ、嫌じゃないよ、むしろ嬉しい』



「ほんと!?」



『うん、木兎が良ければお揃い、しよう』



「マジで!?よっしゃぁ!!!」





そういった木兎は、優しく耳を外すと、取るときに若干付いていって跳ねた私の髪の毛を、丁寧に梳くと、ルンルンでレジに向かっていった。



本当に買ってくれるのか、誕生日プレゼントとか嬉しすぎる。



…好きかどうか、分からないのになぁ、



アクションは起こさないって決めてたのに。



こんなん、好きになる他ないじゃんか。



そう思って、確信が持てるまでは…!!とぶんぶんと首を振った。



隣にいたカップルがビクッとする。



ふん、いいだろ、君たちから見れば、私と木兎もカップルに見えるだろう。



世界一良い彼氏だ。



今は、今だけは知らない人からしたら、木兎は私の彼氏。



…少しだけ、悦に浸ったっていいはず。



私はレジのお姉さんがビクビクするくらい元気に対応する木兎の元に走っていった。



…2人揃って、ミッ◯ーとミニ◯の耳を付けて、園内をテクテクしていた。



…瞬間。






「おい木兎、お前なに調子乗ってんだ?」





木葉たちが、後ろに揃っていた。



プー◯んシリーズで揃えたらしい木葉たち。



京治が、あのアホそうな顔をしている犬を渋々頭につけているのを見て、私と木兎は吹き出した。






「お前宇佐埜に迷惑掛けんなよー」



「いくら好きでも程々にだぜ」



「わかってら!!」






……ん?



なんか凄い爆弾発言な気が……。



……んんっ、気の所為気の所為。



私はイッツァ◯モールワールドに駆け足で向かい始めた。

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作者名:莉子 | 作成日時:2024年1月4日 1時

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