君のことが好きすぎる！ (ページ43)

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仲直り2 ページ43

なんだか全く見覚えがない部屋。

とりあえず外に出ようかと扉に向かって進んでいる途中で
見知ったバッグを見つけた。

そのバッグには、私がスマホに付けているストラップの片割れが付いていた。

これは間違いなく有志くんのものだ。

このストラップは私が修学旅行で初めて
夢の国に訪れた時に買って帰ったものだ。

「初めては有志くんと行きたかった」
と言って駄々をこねていた私に

「今度一緒に行くときはAが
俺を案内してや」

って言いながら、有志くんは優しく頭を撫でてくれたんやっけ。

そんなことを思い出しながら、彼のバッグに付いているストラップを手にとって眺めていると、ガチャと扉が開いた。

入ってきたのは有志くんと石川祐希さんだった。

私の姿を見た有志くんは
「A、おはよ。よく寝とったな」
って笑いながら、私の頭をポンポンした。

「ん…やらかしてしまった…」

まだ練習終わってなかったのに
ちょっとボール拾いしただけで
疲れて寝てしまうなんて…。

情けない現実を突きつけられて凹んでいる私に
さらに石川祐希さんが追い打ちをかけた。

「監督めちゃくちゃ怒ってたよ(笑)」

「え…まじか、ヤバイヤバイヤバイ」

突きつけられた現実に
口からポロポロ零れ落ちるのは
焦りを纏った言葉たち。