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『なん、ですか……？ この音は……』
突然のサイレンにドキドキとしながら、食べ終わったヨーグルトの器を机に置き、周りを見渡せば、三人とも憎々しげな目つきで窓の外を睨んでいた。
ロノさんにいたっては、忌々しげに舌打ちまでしている。
私の戸惑う様子に気がついたベリアンさんは、私を安心させるかのようにフッと微笑み、私の前に跪いて手を取った。
「主様、本当はご説明させていただいてからのご予定でしたが、少しお力をお貸しいただけますか？」
『私にできることであれば頑張りますが……』
「ありがとうございます、主様。これから行うは⸺天使狩りでございます」
その言葉に息をのむ。
私が味方になるのが悪魔であるのならば、対立する相手は天使であろう。
そう、どこかで予想をしていたことは嘘ではない。
けれども、魔女狩り、悪魔狩りではなく、天使狩りなんてことをしなければならないとは、予想もしていなかった。
天使狩りというからには、天使と戦うのだろう。
誰が？ 私が？
だんだんと指の先から熱が奪われ、恐怖で身体が震える。
ベリアンさんにも当然それが伝わり、取られていた手を両手で包み込まれた。
『ベリアンさんたちは、“悪魔”なのですか……？』
「怖がらせてしまい、申し訳ございません。私たちは悪魔ではありませんが、ただの人間でもありません。悪魔と契約し、主様にお仕えします“悪魔執事”でございます」
『そう、ですか……。それで私は何をしたらよろしいですか？ 天使とはいったいなんなんですか？』
「疑問がたくさんあるかとは思いますが、のちほど詳しく説明させていただきますね」
そうして、ベリアンさんいわく。
天使とは、突然空から現れて人間を文字通り消してしまう、人類の敵であること。
悪魔執事は天使を倒すことができるけれど、そのためには“主様”が悪魔の力を解放する必要があること。
力を解放するために必要な本がこちらです、と古い羊皮紙で綴じられた本をベリアンさんから渡された。
あまりのファンタジー要素にやはりこれは夢ではないか？ と、頭の中で誰かがささやくけれども、目の前の人から助けを求められたのならば、それが夢の中だとしても応えたい。
『時間がない中、説明いただいてすみません……。きっと、急いで天使を倒しに行く必要がありましたよね。どなたと向かえばよろしいですか？』
「そうですね……。ロノくんはいかがでしょう？」
少し悩んだ様子を見せ、ベリアンさんはそう私に提案した。
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悠莉(プロフ) - 雪女さん» 雪女さん、コメントありがとうございます！のんびり更新ですがよろしくお願いします…！ (5月3日 22時) (
レス) id: 5c790ea34a (このIDを非表示/違反報告)
雪女 - 更新楽しみにしてます🙂 (5月3日 9時) (レス) id: 6c1d2855e5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：悠莉 | 作成日時：2024年3月14日 22時
