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『お気持ちは嬉しいですが……今のままの私ですと、骸骨スタイルとか枯れ枝とかあまりよろしくないイメージになってしまうような……』
「そんなことありません！ 主様はお悩みかもしれませんが、ほっそりとされてスタイルがいいって言うんですよ！」
『……そう、ですか？』
言葉を重ねていただいても、どうにも納得はできない。
骨と皮しかない体付きに、目の下で強く存在を主張している黒いクマ、髪の毛だってツヤもなくてパサついている。
みっともなくて、みにくいという言葉がお似合いな私に、似合う服なんてあるわけがない。
否定的な言葉ばかり、頭に思い浮かぶ。
それを口に出しても、優しいフルーレさんはこれまた優しく否定してくれるのだろう。
“主様”という立場が、そうさせる。
私が主でなければ、こんなに優しい言葉をかけてもらえるはずがない。
鏡に映る自分の姿を見ても、“見苦しい”という言葉しか思い浮かびませんもの。
そんな私に似合うお洋服なんて、分かりません。
それから部屋がノックされ、フルーレさんとの会話は中断される。
どうぞ、と答えるとロノさんが入ってきた。
どうやら朝ごはんができたようで、ロノさん自ら呼びに来てくれたらしい。
フルーレさんに見送られ、ロノさんに手を引かれて食堂へ向かう。
広い食堂には、執事全員が囲んで座れそうな長机が置いてあった。
こちらにどうぞ、と椅子を引かれ、そのまま座る。
少し待つと、ほかほかと湯気が立った野菜スープが運ばれてきた。
キャベツと玉ねぎがクタクタになるまで煮込まれ、一口サイズに小さく切られた鶏肉が入っており、上からパラパラとパセリがかけられている。
『美味しそうですね。いただきます、ロノさん』
「無理はしなくていいですからね、主様！」
あたたかいスープの優しい味にホッとした。
食堂でロノさんに見守られながら一人ゆっくりと食べていると、パタパタと慌ただしい足音が近づき、ベリアンさんが食堂に入ってきた。
「申し訳ございませんでした、主様」
『おはようございます、ベリアンさん。少し早いですが、美味しい朝ごはんを頂いていますし、なにも謝っていただくことはありませんよ……？』
「いえ、ナックくんから、主様のお召し物が準備されていなかったり、元の世界に戻れなかったり、お困りだと伺いました」
『そんな……ベリアンさんが謝られることではありません』
ナックさんには帰り方が分からないなんて伝えていないのに、そんなことも伝わってしまうほど私は困った様子を見せてしまっていたのか。
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悠莉(プロフ) - 雪女さん» 雪女さん、コメントありがとうございます！のんびり更新ですがよろしくお願いします…！ (5月3日 22時) (
レス) id: 5c790ea34a (このIDを非表示/違反報告)
雪女 - 更新楽しみにしてます🙂 (5月3日 9時) (レス) id: 6c1d2855e5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：悠莉 | 作成日時：2024年3月14日 22時
