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どうにも格好が気になっていた様子だったから話題を振ってみれば、困ったようにハウレスさんは笑って答えた。
格好なんて気にしなくて良いのに。
「えぇ、朝のトレーニングを始めようかと思っていたところです。主様も朝がお早いですね」
『普段はまだ眠っている時間ですよ。今日は⸺』
「うわあああ！ おまえなにしてるんだ！」
『……この叫び声はロノさん、ですかね？』
下の階から聞こえてきた、朝には似つかわしくない叫び声。
ハウレスさんは呆れたように頭を抱える。
「あいつ、また何やらかしたのやら……。俺が確認するので、主様はお気になさらず、屋敷を回っていてください」
『いいえ、ご迷惑でなければ私も一緒に行ってよろしいですか？』
「俺はいいですが……」
『あっ……ナックさんもよろしいですか？』
「主様が行きたいのであれば、このナック、邪魔なんていたしませんよ」
『ありがとうございます、ナックさん。それでは、最初はロノさんのところに向かいましょう』
ナックさんに手を引かれ、ハウレスさんのあとを追う。
着いた先は一階の調理室。
そこにいたのは、すでにお怒りのロノさんとなにかむしゃむしゃ食べている黒猫ちゃん。
何が起きたのか想像はついたけれど、一応ロノさんに確認をしてみる。
『おはようございます、ロノさん、黒猫ちゃん。いったいどうされましたか？』
「主様、おはようございます！ 朝早いですね！ ていうか、主様聞いてくださいよ！ この猫！ 勝手に厨房の鶏肉なんて食ってたんすよ！？」
『黒猫ちゃん……勝手に食べた、とは本当ですか？』
「す、すみません、主様！ お腹が減ってつい……」
慌てて黒猫ちゃんはササミが入っている皿から手を放したけれど、すでにお腹はぽんぽこりんだし、皿にもほぼ残っていない。
これは飼い主であり、主の私の責任でしょう。
本当は二人きりで注意をするべきだけれど、仕方がない。
しょんぼりとした黒猫ちゃんに目線を合わせて、私は静かに話し始める。
『黒猫ちゃん、あなたはしゃべる猫ですけれど、人間とは違って猫なんですよ？ 猫には食べられないものもありますので、ロノさんに断らないで勝手に食べてはいけません。それに謝るのは私にではなく、食材を勝手に食べられたロノさんに向かって、ですよ？』
「そ、そうですね！ ロノさん、勝手に食べてしまいごめんなさい……」
「主様が注意してくださったしもういいよ。それに腹が減ったって言うならオレを起こしてくれれば良かったのに」
「次からはそうします！」
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悠莉(プロフ) - 雪女さん» 雪女さん、コメントありがとうございます！のんびり更新ですがよろしくお願いします…！ (5月3日 22時) (
レス) id: 5c790ea34a (このIDを非表示/違反報告)
雪女 - 更新楽しみにしてます🙂 (5月3日 9時) (レス) id: 6c1d2855e5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：悠莉 | 作成日時：2024年3月14日 22時
