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目が覚めた。
カーテンの隙間から外を伺うと、日は昇っておらずまだ暗い。
起きる時間には早かったようだ。
眠ってから、どれくらい時間が経ったのだろう。
もうひと眠りしようと思って目をつむったけれど、一向に眠気が帰ってこない。
いっそ、今日はこのまま起きていようかとベッドから起き上がる。
『……私の服はどこでしょうか？』
昨日、いつの間にか着替えさせられていた可愛らしいピンクのネグリジェを見下ろしながら、自然と言葉が落ちた。
……正直なところ、私には似合っていないと思う。
部屋を見渡して歩きまわってみたけれど、クローゼットは見つからない。
この部屋には洋服は置いていないのかもしれない。
誰かいないかと思い、廊下に出てみるも、人のいる気配がしない。
特にすることもなく、ぼんやりと窓から外を眺めてみるけれど、何も見えない。
明るくなってから、また外を眺めてみよう。
そんなことを考えていると、急に後ろから声をかけられた。
「おや？ そこにいるのはどなたですか？」
振り向くと、立っていたのは緑色の髪でメガネを掛けていた男性。
おそらく、悪魔執事の誰かであろう。
『初めまして、おはようございます、ですかね？ 本日より皆さんの主になりますA Aと申します。よろしくお願いいたします』
「おはようございます、主様。そうでしたか。あなた様が新しい主様ですね。私はナック・シュタインと申します。屋敷で会計等を担当している執事でございます」
『ナックさん……ですね。ところで、今は何時でしょうか……？ ずいぶんと早く目覚めてしまったようでして……』
そういえば、私の名前を伝えるのは初めてかもしれないとここで思い至った。
ベリアンさんたちにも名前を伝えるべきなのだろうか。
いや、私の名前が必要になる場面になれば聞かれるかもしれないし、わざわざ伝えなくても良いか。
「フフッ、今は５時過ぎでしょうか。まだおやすみになられていてもよろしい時間かと思われますが……いかがなさいますか？」
『そう、ですね……もう眠れる気がしませんし、起きていようとは思います』
そういえば、昨日はシャワーも浴びずに寝てしまった。
それはいつものことで、朝に慌ててシャワーを浴びて出社するのだけれど、今日はどうしよう。
元の世界に戻れるのならば、そこでシャワーを浴びて着替えてから、７時前にここに戻ってきてロノさんが作った朝ごはんを食べても良いかもしれない。
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悠莉(プロフ) - 雪女さん» 雪女さん、コメントありがとうございます！のんびり更新ですがよろしくお願いします…！ (5月3日 22時) (
レス) id: 5c790ea34a (このIDを非表示/違反報告)
雪女 - 更新楽しみにしてます🙂 (5月3日 9時) (レス) id: 6c1d2855e5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：悠莉 | 作成日時：2024年3月14日 22時
