５３５ ページ14
よりによって今か…
形態変化を解いたシャルルをボンゴレ匣に戻し、錯覚を振り払いたくて深呼吸する。
以前よりかは慣れた筈だ、こうして自分を客観的に見れている、パニックに陥っているわけではない。
あの時と同じ恐怖に呑まれているわけでもない。
背中を伝った冷や汗の意味も、もうわかっている。
私の罪のひとつとして──────忘れるわけにはいかないのだから。
｢みんな！
大丈夫か！？｣
上空からの沢田の呼びかけに｢こちらは問題ない｣と返し、立ち上がってみんなの元へ走る。
怪我人の数は原作の通り。
重傷者は出てしまったものの、死人が出なかったことに内心ほっとしながらも、怪我人の治療を手伝いに向かった。
────────────
──────
Noside
日本国内のとあるホテルにて。
｢ふぅん。
デイジーにトリカブトまでやられちゃったかー｣
｢バーローめ！
やっぱり不動産屋にいやがったのか！！｣
｢バーカ｣
悔しげに床を殴るザクロを呆れた目で見下ろすブルーベルをよそに跪いたまま桔梗は報告を続ける。
｢申し訳ありません。
ブラックスペルのγ兄弟を想定しておりませんでした｣
どんな縁があったのかは知らないけど──────彼らを助けたのは、あの子だろうな。
メローネ基地で彼女、Aが起こしたウイルスによるサイバー攻撃を考えれば、白蘭にとっては予想に容易い。
そんなことより。
｢ボンゴレ匣はどう？
脅威になりそうかい？｣
｢いいえ。
確かに少々驚きましたが、戦力としてはたいしたことはありません。
やられたデイジーとトリカブトも我々の中では弱い部類ですし｣
｢ハハハッ、そうだね。
君たちと彼らとは出来が違う。
次は僕も行くつもりだし全然悲観してないよ。
今回の戦闘でユニチャンたちを手に入れるために最後の手段が必要だってはっきりしたしね｣
そう言って白蘭は手元の固定電話に番号を打ち込み、何処かに掛け始めた。
｢もしもしアイリスチャン？
やっぱり
30分前に
桔梗、ザクロ、ブルーベルの顔に緊張が走るのを、いたずらっ子のように口に指を当てて静かにするよう促しながら、白蘭は笑顔で続けた。
｢うん、僕はあと半日もすれば元気になる。
急いでこっちに送り届けてよ──────あ、彼の取り扱いには気をつけてね｣
Noside･終了
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 990人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
暁月臨(プロフ) - 凄く面白いです応援してます！！更新待ってます！頑張って下さい！！！ (8月16日 22時) (
レス) @page22 id: 59dc159e7e (このIDを非表示/違反報告)
涙(プロフ) - 更新待ってましたー！私も偏頭痛持ちでしんどいです。。。無理なさらずゆっくり休みましょう！ (2022年4月21日 20時) (レス) @page10 id: 6ed9d06741 (このIDを非表示/違反報告)
みう - こんにちは！とても惹き込まれる作品で一気読みさせてもらいました！時々くる骸との絡みをにやにやしながら読んでいます！更新楽しみにお待ちしてますー！ (2022年4月20日 1時) (レス) @page9 id: 5ff707e6a3 (このIDを非表示/違反報告)
涙(プロフ) - REBORN2期くるといいな〜！一気読みしました！！面白いし泣ける。更新すごく楽しみにしています！応援してますー！ (2022年2月19日 21時) (レス) @page6 id: 152ce92a73 (このIDを非表示/違反報告)
藍花(プロフ) - 更新待ってます！体調にお気をつけてください！！ (2022年2月16日 21時) (レス) @page5 id: 6dc077f6ee (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：睡 | 作成日時：2021年7月9日 21時
