おそ松×サラリーマン ページ32
-
「ただいまぁー」とドアを開ければ、玄関まで漂う美味そうな匂いに勝手に頬が緩む。
ガチャンとドアが閉まると同時に、「お帰りなさい」と廊下の奥からひょこっと顔を出すAが見えた。
なにその角度すげぇかわいいんだけど。
「A〜、愛しい旦那さんが帰ってきたよ？お出迎えのちゅーはぁ？」
「ごめんね、今ちょっと離れられなくて」
「ちぇー…」
申し訳なさそうに眉尻を下げて謝るAはまた鍋に視線を戻すと、俺は適当に靴をポイポイ脱いで急いで彼女のいる台所へ向かった。
「へへっ俺から来ちゃった〜」
「っわ、危ないよ」
「ねぇーA、お帰りなさいのちゅー…」
「あ、出来た！」
後ろから彼女を抱きしめてキスを迫れば、ピピッというオーブンの音に邪魔され、Aは何だか嬉しそうにオーブンの扉を開ける。
「美味しそう！上手にできたよ！おそ松くん！」
「え？あぁ…うん、美味しそうだね」
「シチューに合うと思ってパン焼いてみたの。ちゃんと焼けてて良かったぁ」
ほかほかで焼きたてのパンの匂いにAはふにゃりとした笑顔で満足そう。
キスするタイミングが消えて少しへこんだ俺だったけど、Aのその笑顔を見ていたらこっちまで幸せな気分になるから不思議だ。
(俺……本当に結婚したんだなぁ…)
リーマンとして毎日仕事に追われ、くたくたの日々に癒しをくれたのは長年付き合ってる彼女のAで
念願叶って結婚したのがつい先月。
帰宅すればこうしてかわいい嫁さんが俺のためにご飯を作ってくれているってだけで心がとてつもなく幸せで満たされる。
(まじ俺幸せ……)
「そんじゃ、いっただきまー……」
「あ！ちょっと待って！」
向かい合って手を合わせた瞬間、Aが急に声をあげたかと思えば、いそいそと俺の横にやってきてちゅっと唇を引っ付けた。
「…遅くなったけど、お帰りなさい。おそ松くん」
滅多に自分からしてこないAは自分からしておいてかなり照れている。
かわいい。物凄くかわいい。
「さ、さぁー食べよ！冷めちゃうし」と顔を真っ赤にして自分の席に戻ろうとしている彼女を俺はぐいっと引っ張って膝の上に乗せた。
「おそ松くん？」
「Aだけキスするとかずりぃ…」
「え？」
「俺も」
そう言って強めに口づけをすれば更に真っ赤になるAに笑う俺。
「あぁー…Aほんと好き」
「…私も」
「…今日エッ チしよ」
「…………考えときます」
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 183人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「短編集」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
rabi - 普段の生活にお差し支えないようできれば…お気持ち私、すごく分かります〜〜！大変お手数ではありますが掲載時の体裁につきまして、又私のお題箱にご連絡頂けますと幸いです。 素敵な作品を描かせて頂ける事、本当に幸せ思います。ありがとうございます！ (2017年11月30日 21時) (
レス) id: b77ea76641 (このIDを非表示/違反報告)
rabi - 原作を頂きましたMさんのお名前と、原作を漫画にさせて頂いた旨だけを文字で掲載する、もしくはサイトURLも掲載許可頂けるのであればそちらも載せさせて頂ければと存じます。 (2017年11月30日 21時) (レス) id: b77ea76641 (このIDを非表示/違反報告)
rabi - また、改めて頂きましたメッセージ、とてもとても光栄で…是非ワンシーンを描かせて頂けましたら光栄です！ お伺いしたかった件なのですが、ツイッターにあげる際にMさんの原作をどのようにお伝えしようかという点です。 (2017年11月30日 21時) (レス) id: b77ea76641 (このIDを非表示/違反報告)
rabi - Mさん、ご返信ありがとうございました！私こそ感想欄をお借りしてしまって申し訳ありません。 Mさんの作品、拝読させて頂きました。おそ松海の家がすごく好きです！スパダリ兄さん…！長兄おばけ屋敷も大好きです。 (2017年11月30日 21時) (レス) id: b77ea76641 (このIDを非表示/違反報告)
サクラ - 続き書いてほしいです! (2017年11月8日 22時) (レス) id: 82bd22f655 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：M | 作成日時：2016年10月31日 5時
