【おそ松さん】こんな俺はどうですか？【職業松＊短編集】

★全松×サンタクロース★ ページ23

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たらふく飲んで、お腹いっぱい食べて。

こんな楽しい食事は本当に久しぶりだった。



「A」

『ん？』

「大学生になって、一年間頑張ったAに、俺たちサンタからプレゼントがあります」



そうチョロ松兄さんが言うと、次々に手渡されるプレゼントの山。


青色の手袋、緑色のペンケース、紫色で猫の顔したスリッパに、黄色の耳当て、桃色の膝掛け。


兄さんたちの色が揃って、足りないのは赤色のみ。



「俺からは…これ！」と最後のおそ松兄さんに渡されたのはビニール袋に入った大量のカップラーメン。



「おそ松セレクト！！最高のプレゼントだろー？！」



笑顔でバシバシ背中を叩くおそ松兄さんに対して苦笑いしか出てこない私。




いや、一人暮らしには嬉しいけど…嬉しいけど……



何か腑に落ちなくておそ松兄さんをジト目で見上げれば


「嘘だって、本物はこっち」と小さな包みを渡された。





包みの中は、赤い写真立てに入った
１枚の写真。




『これ…』

「そ、Aが一人暮らしする前の日に皆で撮った写真。…Aが寂しくないように、俺はこれにした」




おそ松兄さんは優しい笑顔で私の頭をぽんぽんと撫でる。



「急に9人から１人になって、寂しかったろ？」と言われ、核心をつかれた私はうっと声を漏らす。




何で、分かったんだろ。

ずっと、そう思わないように、思われないように隠してきたのに。



急に暴かれた本心に何故だか胸に熱いものが込み上げてきて、慌ててそっぽをむく。



「Aは俺に似てぜってー弱音吐かないから連絡も全然くれねぇし」

『別に、寂しくなんか…』

「じゃー何で泣いてんの」

『……』

「素直じゃねぇなー」




へへっと笑いながらおそ松兄さんはむにっと頬をつまむ。



「Aが笑顔で頑張れるように俺たちサンタはこーして来たんだぜ？」

「そうだぜシスター」

「笑ってよ、A」

「…Aの笑顔が見たい」

「A泣かないで！！」

「ほーら、スマイルスマイル！」




兄さんたちの優しさが、胸をじんわりと暖めてくれて、涙が止まらない。



『私…』

「ん？」

『兄さんたちと、クリスマス一緒に過ごせて……凄い嬉しい』

　


ごしごしと洋服で涙を拭いて笑顔でそう言えば、へらっと笑う6色のサンタさん達。




「それじゃあケーキ食うぞー！」

「『イェーイ！！！』」





サンタさん、

素敵なクリスマスをありがとうございます。


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