7【JS】 ページ9
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『ジスヤ、ありがとね』
そう言って、少し眉尻を下げて笑った幼馴染。
何度目だろう。
この笑顔を見るのは。
JH「好きな人ができた」
ジョンハナのあの一言から、Aはよくこの笑顔をするようになった。
何か諦めたような、
どこか呆れたような、
それでも少し必死になってるような。
スンチョルと僕は、Aの気持ちを知ってるけど、
ジョンハンの気持ちも知ってるから。
何も出来なくて、こうやって、二人の姿を見えないようにしたり聞こえないようにするしかない。
「パク・ソアとユン・ジョンハン最近すごい仲良くないか？」
「付き合ってんのかな？」
「ありえる」
この噂が流れるのも納得できる。
並んだ二人はすごくお似合いに見えるし、
元々、ジョンハナとパク・ソアは、一年の時同じクラスで、一緒に保健委員をしてた。
それがきっかけで、仲良くなって、ジョンハナがパク・ソアを気になり始めた。
好きだと確信するのに時間はかからなかったと思う。
クラスが離れた今となっては、お互いに教科書を借りに行く相手。
JH「ソアがいるから」
これは、そういうこと。
この時、Aが寂しそうな顔をしていたことにジョンハナは気付いてない。
クラスが離れた時、教科書を貸してくれたのは、いつもAだった。
今は同じクラスだから仕方がないのかもしれないけど、それでも、寂しさは感じるはず。
上手くいかないもんなんだなあ。
って、一番頭を抱えたいのはAだよね。
今の僕やスンチョリに出来るのは、4人の時間を、今までと変わらず楽しむこと。
4人の思い出を、一つ一つ増やしていくこと。
SC「ヤ！おまえら行くぞー！」
JS「ん？ああっ、行こ行こ！」
誰よりもゲーム事が好きなスンチョラに肩を組まれて、
反対側にはジョンハナも組まれてて、
Aが、隣で弟たちに連絡しながら歩いてる。
今までこうやって4人で遊んできたんだ。
これからも僕たちは、こうやって…
そう思ってた。
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作者名：Akubi | 作成日時：2024年2月13日 3時
