4【you】 ページ6
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「「「Aちゃんお願いい！」」」
『わ、私はいいんだけど、本当にいいの？』
「自分で渡すのは勇気出ないよ〜！」
「スンチョルくんもらってくれなさそうなんだもん〜！」
「ジョンハンくんもどっか行っちゃいそう！」
『ジスはもら』
「私だけ渡すなんてできないよー！」
『そ、そっか』
中学校にもなると告白の手紙や、バレンタインのチョコを渡す子が増えた。
みんなが盛り上がる理由も分からなくもない。
かっこよくて、運動できて、優しかったら当然モテる。
三人は桁外れにモテていた。
結果、幼馴染である私は仲介役として、いろんな頼み事をされた。
『はい、三人ともチョコ』
SC「え？またもらってきたのかよ〜」
JH「チョコ好きじゃないんだけど？」
JS「うわあ...昨年より多い...」
『でも、みんな、３人のこと好きだからこうやってくれるんだよ？』
JS「僕はちゃんと持って帰るよ」
SC「...じゃあ手作り以外は食べる」
JH「...A食べて」
『もう〜ハニ〜...』
JH「Aチョコ好きじゃん。あげるよ。ジフニたちにもあげればいいよ」
甘い物が苦手なハニは、そうやっていつも私にチョコをくれる。
おかげで、私は毎年、紙袋いっぱいのチョコを持って帰ることに。
「うわあヌナモテモテなの？」
『私のじゃないよ〜ハニとスンチョリの』
「ヒョンたちの？食べないの？」
『うん、だからもらってきたの』
「ぜいたくだひょんたち」
『ふふ、チャニ食べ過ぎちゃだめだよ〜』
私の3人の弟たちは、幼馴染たちのことをヒョンと呼び、懐いている。
人見知りしたものの、今では実の兄のように仲が良い。
ジフンでさえ、「ウリジフニ〜」なんて言われて可愛がられている。
もし、私が幼馴染たちと喧嘩したら、どっちの味方になるんだろうって考えるほどだ。
WZ「ヌナはチョコあげないの？」
『あげる相手いないよ〜』
WZ「ジョンハニヒョンにも？」
『スンチョリ達にはお菓子あげたよ〜』
WZ「…ふーん」
弟たちは気付いているのかもしれないけど、深く突っ込まないでいてくれるのがありがたかった。
そうやって過ごしてきた私たち。
スンチョリとジスにバレたのは、中学二年の時だった。
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作者名：Akubi | 作成日時：2024年2月13日 3時
