35.今はアイドルの人 ページ38
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『あ〜〜〜...』
Y「どうしたの?」
『先輩...』
Y「ん?」
『飲みすぎました...』
Y「え?珍しい。そんなに?」
『つい、楽しかったので...』
Y「何、男と飲んでたの?」
『...はい』
Y「え!? 冗談で言ったのに、止めてよ」
元彼のことを知ってるユンジ先輩は、からかい半分で聞いてきたらしい。
隣のデスクから、驚いたように私を見た。
『一人で飲みすぎたと思ったんですか?苦笑』
Y「いや、普通に女同士だと思ったけど」
しばらく私の顔を見てから、イスごと近付いてきた先輩。
Y「それで?そんな飲みすぎるほどいい男だったの?」
『あはは...とってもいい人でした』
Y「へ〜、よかったじゃない。俳優顔?」
『ん〜、いや...でも演技習ってた子でした』
Y「子ってことは、年下?」
『はい』
Y「仕事は何してるの?どう知り合ったの?」
『...』
よくある質問。
なんなら、どうにしても不可避な質問。
『...アイドル、』
Y「ん?」
『になってもいいのになーっていうくらいかっこいい後輩でした。同じ高校だった後輩くんと飲んでたんですよ〜』
言えなかった。
特別な関係じゃないけど、それでも言ってはいけないと思った。
Y「ああ〜、後輩とだったんだ」
『はい、久しぶりに会いました』
Y「そういう時って楽しいのよね〜」
『そうなんです。だから飲みすぎちゃって...』
Y「分かる分かる(笑)どんな子なの?写真とかないの?(笑)」
『撮るのも忘れるくらい盛り上がっちゃって(笑)』
Y「またまた〜、ホントはあるんでしょ?(笑)」
『本当にないんですよ〜(笑)』
Y「え〜...でも、そういう相手がいるのはいいことよ。そういう子と付き合えばいいのに」
『いやいや、やめてくださいよっ、そんな話にならないですよ』
Y「その子はどう思ってるか分かんないでしょ!」
『いやいや、ないですよ〜』
≪♪〜♪〜≫
オフィスのテレビから、ここ最近で聞き親しんだ歌が流れてくる。
髪の長さぐらいしか変わらないはずなのに、昨日一緒に飲んでたのが不思議なくらい妙な感覚を覚える。
確かに、高校の先輩後輩だったけど、
≪
彼は、アイドルだから。
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Akubi(プロフ) - やふこさん» お心遣いありがとうございます!(><)本日更新しますので、是非お楽しみくださいませ!! (2023年3月6日 15時) (レス) id: b400e762d8 (このIDを非表示/違反報告)
やふこ(プロフ) - Akubiさん» 続きはもちろん気になりますが、お忙しいのだろうし、暖かい日もあれば、また寒くなったり、お体に気をつけて、ご自身のペースで、無理のない程度に書いていただければと思います。いつまでも待ちますからー。 (2023年3月5日 18時) (レス) @page45 id: 76622097b3 (このIDを非表示/違反報告)
Akubi(プロフ) - やふこさん» 初めまして!コメントありがとうございます!社長秘書を読んでくださっていたなんて...!再会できて嬉しいです^^笑 なのに更新が滞ってしまい申し訳ないです...ちゃんと続き書きますのでもう少々お待ちください♪ (2023年3月1日 17時) (レス) id: b400e762d8 (このIDを非表示/違反報告)
やふこ(プロフ) - はじめまして。めちゃくちゃ面白いです。ヒロインの描写がすごく可愛くて、好きな雰囲気だし、物語も読みやすくて大好きです。って、私が大好きで一気に読んでいた社長秘書の作者さんじゃないですか!!そりゃハマるわけだ…もう!どちらのお話も大好きです!!! (2023年3月1日 15時) (レス) @page44 id: 76622097b3 (このIDを非表示/違反報告)
Akubi(プロフ) - ビーグル犬さん» コメントありがとうございます!!そう言ってもらえて嬉しいです!更新頑張ります!(^^) (2023年1月19日 8時) (レス) id: ab9f76a07e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Akubi | 作成日時:2023年1月17日 13時