24.図書室にいた人【JH】 ページ26
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「ジョンハンくん、今度、駅前のカフェ行かない?」
JH「カフェ?うん、いいよみんな誘って行こ」
「え、あ、うん!」
「ジョンハナ〜あれは違うって〜!」
JH「?」
「お前と二人で行きたかったんだよ」
JH「え」
高校生の頃、比較的友達もいたし、女子に声をかけられることもあった。
よく知らない子に告白されることもあったっけ。
当時、人前で注目されながら何かするのが恥ずかしくて、あまり表立つことはなかったのに、どこからか人がやってくる。
「俺もジョンハナの顔に生まれたかった」
「分かる〜」
「そしたら、俺、A先輩に声掛けに行くのに!!」
「そうだ!ジョンハナは行くなよ!?」
JH「いやいや、行かないよ」
名前はよく聞いてた。
可愛いとか、優しいとか、細いとか、いい匂いがするとか、まあ、当時の健全な男子高校生のよくある会話で。
なんなら、先輩と同じ委員会になっただけで、勝ち組くらいの雰囲気さえあった。
一度、廊下ですれ違ったことがあって、確かに、可愛い人だと思った。いい匂いもした。
そして、友達との話し方も、明るいだけじゃなくすごく穏やかな、そんな人。
でも、特に話す用もないから、関わることがないと思ってた。
JH「やっぱこういうところじゃないと...」
スカウトされたことをきっかけに、オーディションを受けてみることにした俺は、特技として演技を披露をするために、台本を持って図書室へ向かった。
JH「あ...」
『ん?こんにちは。返却ですか?』
JH「いや、その...」
『...? 演劇部の部員さんですか?』
JH「え?」
『それ、台本って書いてあるから』
JH「あー、これは、まあ、はい。演技を習ってて...」
『へ〜、...うん、確かに。』
JH「?」
『綺麗な顔してるから、俳優さんになったらすごい人気になりそうっ』
人懐っこい人だった。
でも、嫌な感じはしない。
JH「オーディション受けるんです。だから、セリフ、覚えようと思って」
『わあ、本当に俳優さんになっちゃうかも。ふふふ、名前、聞いておいてもいい?』
JH「あ、ユン・ジョンハンです」
『ジョンハンくんか、私、ヤン・Aです』
これが、出会いだった。
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Akubi(プロフ) - やふこさん» お心遣いありがとうございます!(><)本日更新しますので、是非お楽しみくださいませ!! (2023年3月6日 15時) (レス) id: b400e762d8 (このIDを非表示/違反報告)
やふこ(プロフ) - Akubiさん» 続きはもちろん気になりますが、お忙しいのだろうし、暖かい日もあれば、また寒くなったり、お体に気をつけて、ご自身のペースで、無理のない程度に書いていただければと思います。いつまでも待ちますからー。 (2023年3月5日 18時) (レス) @page45 id: 76622097b3 (このIDを非表示/違反報告)
Akubi(プロフ) - やふこさん» 初めまして!コメントありがとうございます!社長秘書を読んでくださっていたなんて...!再会できて嬉しいです^^笑 なのに更新が滞ってしまい申し訳ないです...ちゃんと続き書きますのでもう少々お待ちください♪ (2023年3月1日 17時) (レス) id: b400e762d8 (このIDを非表示/違反報告)
やふこ(プロフ) - はじめまして。めちゃくちゃ面白いです。ヒロインの描写がすごく可愛くて、好きな雰囲気だし、物語も読みやすくて大好きです。って、私が大好きで一気に読んでいた社長秘書の作者さんじゃないですか!!そりゃハマるわけだ…もう!どちらのお話も大好きです!!! (2023年3月1日 15時) (レス) @page44 id: 76622097b3 (このIDを非表示/違反報告)
Akubi(プロフ) - ビーグル犬さん» コメントありがとうございます!!そう言ってもらえて嬉しいです!更新頑張ります!(^^) (2023年1月19日 8時) (レス) id: ab9f76a07e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Akubi | 作成日時:2023年1月17日 13時