53.会いたい人【DK】 ページ7
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JS「ジョンハナ...？」
練習中に急に止まったジョンハニヒョン。
シュアヒョンがすぐに気付いて、みんながヒョンを見た。
腰に両手をあて、下唇を噛んで上を見上げるヒョン。
僕は何となく分かった。
DK「ヒョ〜ン...！」
最近のヒョンは変だった。
一緒にいてもどこか物足りないような、寂しいような顔で元気がなくて。
また出た記事によって、事務所から強く言われたことも知ってる。
だからその分活動で頑張ると言ってくれていたけど、少しずつ憔悴していたヒョン。
微笑みながら駆け寄って顔を見ると、やっぱり、
DK「ヒョ〜ン、...どうしてそんなに泣いてるの？」
あぁ...滅多に泣かないヒョンが泣くほど
Aさんが大切になってたんだね。
本当は僕たちは分かってたんだよ。
Aさんと会ってからのヒョンは、毎日楽しそうだった。
いつもスマホをチェックしてたし、食事に行くだけでも嬉しそうだった。
でもいつからか、少し我慢しているような気がして。
全部、Aさんが好きだからだよね？
だけど、諦めようとしてたんだよね？
DK「ヒョン、」
JH「えーいドギョマ、目にゴミが入っただけだよ」
DK「いやいや、ヒョン、誤魔化さなくていいよ」
JS「ハニ、それは、何を考えて？」
JH「...」
何も言わないジョンハニヒョン。
いつの間にか曲が終わって、静まり返る練習室。
SC「...ジョンハナ、今お前が思ってること全部言って」
JH「...」
SC「言うまで俺たち帰らないよ」
JH「......ハァ―...MIANさんとの記事、本当にごめん」
僕たちは黙って続きを聞く。
JH「どうかしてたと思うし、もっとするべきことがあったんじゃないかなと思う。正直、今もするべきことがいっぱいあるんだけど...」
ハァ、と大きな溜息を吐くと、ヒョンは真っすぐクプスヒョンを見た。
JH「Aさんに会いたい」
それが、答えだった。
僕たちのリーダーには、それだけで十分だった。
小さく数回頷くと、行ってこいよ、と一言返したクプスヒョンがカッコよすぎてメンバーみんなが発狂する。
SC「ヤー！タイトル"
僕も笑いながら、練習室を出ていくジョンハニヒョンの背中に手を振った。
これを恋だというヒョンのことを応援するから。
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作者名：Akubi | 作成日時：2023年3月9日 11時
