Serendipity【TH】

29【TH】 ページ31

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俺はその場に立ち尽くしてしまった。

ほら。
言ったじゃんみんな。
冷たくされたらどうしようって。

Aちゃん、敬語だったじゃん。

目も逸らされた。






JM「テヒョンア？」





ジミナと目が合う。






TH「Aちゃんに、嫌われた…」


JM「え？」


TH「Aちゃん、敬語だった。目も逸らされた」


JM「ちゃんと話せば分かってくれるよ…」


TH「聞いてくれなかったら意味ない」






違う。
そんなことが言いたいんじゃない。
ジミナに当たっても仕方ないのに。
連絡してたら違ったのかな。

このまま距離が出来て、ただAちゃんの姿を知らなかった時みたいに戻るだけなのかな。






TH「あの感じじゃ、マネージャーさんがいてもいなくても同じな気がする」


JM「分かんないじゃん？」


TH「分かるじゃん」


JH「ヤーなんで二人が喧嘩するの(笑)」







いつの間にか近くにいたホソギヒョン。
その場から逃げるように俺はリハに臨んだ。







「さっき話してたのAさん？」


JS「そうだよ〜やっと話せた！近くで見てもやっぱりかわいかったなあ〜」


「えー！俺も行けばよかった！」






そんな会話を聞いて、少しイライラしながらリハをこなす。






JK「ヒョン、顔怖い」


TH「だってあいつらがAちゃんのことかわいいって言うから。当たり前だろと思って」


JK「……」


TH「綺麗だけど笑うと可愛いし、声も性格も優しいし、歌上手だし、真面目で控えめだけど」


JK「ちょちょちょ、分かった！分かった分かった！」


TH「ん？」


JK「十分です分かりました(笑)」






その後の二幕のリハも済ませ、収録が始まっても、頭の中はAちゃんばかりだった。

モニターで見るAちゃん。

ステージにいても出演者の席の方を見てしまう。

Aちゃんは今、俺のことどう見えてるんだろう。







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