【ブルーロック】冴くんのにゃんこ。２【糸師冴】

tansy ページ32

しばらくの間私はされるがままに撫でられていた。


ごろごろ、と喉を鳴らしていると、一瞬、我に返る。


……私、こんなにだらけていいのかな。


そう思ったら、反射的に冴くんの手をはねのけてしまった。


あ、と気づいたときにはもう遅い。


冴くんは驚いた顔をして2、3秒固まっていたけれど、すん、とまたいつもの真顔に戻る。


悪かった、なんて言いながら手を私からどけると、そのままその手をスマホに伸ばす。


少しの間スマホをいじった後、いたたまれなくなったのかスマホをその場に放置して冴くんは自分の部屋に歩いて行ってしまった。


やばい。やってしまった。


冴くんを傷つけてしまったに違いない。


でも、ついさっきまで撫でられて嬉しいと思ってたし、なんではねのけちゃったんだろう。


Goo〇le先生に頼るか……って今私猫だ。


……ん？


そこで私の目に入ってきたのは冴くんのスマホ。


ぷに、と肉球でタッチしてみれば、ほわん、とロック画面が見えるようになる。


そうだ。肉球反応するんだった。


実は私、冴くんのスマホのパスワードを知っている。


いや、ストーカーとかじゃなくてね??前イン〇タ投稿しようとしてた時に見ちゃったの(必死の弁解)


ん？糸師冴のスマホのパスワードはって？……秘密です。


＊＊＊
tansy→タンジー。花言葉は「抵抗」。

fuchsia→←beardtongue

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