僕の人生を振り返って(2) ページ2
「…え?なんで笑ってるの?」
すると疾風は僕と無理やり肩を組んで笑い始めました。
「いやだってよ〜。お前ツッコミなんて出来たんだなってw」
おい、失礼だろ。さすがにこんくらい出来るわ。
そんなことを思っていると顔でバレたのか
「いやだってよ〜。お前道場から帰る時もいっつも下向いてんじゃん?問題集みたいなの見ながらさ。だから喋るの苦手なんかな〜って思ったわけよ。」と言いました。思えばこいつの察しの良さはこの時からあったんですね。
「それは…仕方ないだろ。」
「お前、それで楽しいのか?」
「…は?」
「まだ小三だぜ?俺ら。まだ遊んでても良いんじゃねぇのか?」
「…君小三なのになんか言ってること年取ってるね。」
「お前それブーメランだぞw」
「…少なくとも、僕は君とは違って中学受験するの。まだこの時期にやりこまなくてもいいんだろうけど親がうるさいんだよ。」
僕は疾風の腕を解き、そう言いました。疾風は若干寂しそうな顔をしましたがまた元の顔に戻し
「そっかwそうだよな。お前頭良いもんな!」とまた笑いました。
「ていうか君、勉強しに来たんじゃないの?筆箱は?」
「あ?俺が勉強なんてするわけねぇだろ?これは図書室に行くための口実だ。こ う じ つ!」
「あー、分かった分かった!大声出さなくていいから!」
こいつの相手してると耳がおかしくなりそう…
「あ!やべ!そろそろ行かないと!またな!明日も話しに来るぜ相棒!」
「なんで相棒なんだよ」
「は?いやだって俺ら幼稚園時代からの仲じゃねぇかよ。」
「いや確かに僕たち幼稚園時代から顔見知りだけどね?あんま喋ったこと無いでしょ?」
「何言ってんだ?何回か話したことあるだろ?」
こいつ…マジか…
「それともこの呼び方嫌か?他にも呼び方あらぜ?」
「…例えば?」
「例えば…例えば…うーん…思い付かねぇな、うん。」
「無いんじゃねぇかよ」
「ま、相棒って事で!」
「…なんかもうそれでいいよ…。」
「よし!じゃあなー相棒!」
そう言って疾風は図書室から走って出ていこうとした。
「あ、おい!君!」
「ん?なんだ?」
「図書室では静かにしろ。」
「…おう!分かった!」
〜そして放課後〜
僕はまた図書室にいました。
…なんか今日はどっと疲れたなぁ。
そうやって伸びをして顔を上げた時、空がオレンジ色になっていることに気がつきました。
…そういや空を見たのはいつぶりだろうか。久しぶりに見た空は青では無いもののしっかりと綺麗だったのです。
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作者名:ウォーターブルー | 作成日時:2021年4月23日 8時