僕の人生を振り返って (ページ1)

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僕の人生を振り返って(1) ページ1

これは僕が小学三年生の頃のお話…。
僕はいわゆる陰キャの優等生、というやつでして。休み時間もほとんどクラスメートと会話する事がありませんでした。
学校に行っても誰とも話さないし、授業はほぼ分かる、学校が終わっても塾があって悪い点を取ると親に叱られるという何とも寂しい生活を送ってたんですね。
更には母親が僕と姉を比較して、｢このテストなら姉なら90点代は取れた！｣だのなんだの言ってくるんです。何をしても姉ならもっと出来た！と。この時はまだちっちゃかったし、父親が出張で居なかったこともあり、その言葉を真正面から受けてしまって自分に自信が無くなっていったんです。自信が無くなれば他人に話しかけられなくなる、そうすると周りと更に距離が出来る。すると更に話しかけにくくなる、という負の連鎖に陥ってしまうわけなんですよねw
当時の自分は見事にこの負の連鎖にハマってしまい、本当に友達ゼロ人の状況でした。
そして、昼休みにいつも通り図書室で勉強していると、隣に誰か同じくらいの背丈の男子が座ってきました。思わずその男子の顔を覗き、その顔を見て僕は一瞬でそいつが誰なのかを理解しました。僕が通っている空手道場の師範の子です。名を疾風と言います。よく周りの男子たちといつもバカ騒ぎしているのを見ていたので勉強とかしなさそうなのに、と思ってそいつのことを見ていると
｢おい。何見てんだよ。｣
と声を掛けられました。
｢え？…えーと…そ、そうだなぁ｣
なんで陰キャって大事な部分で何も話せなくなるのでしょうか？ほんとに何とかして欲しいもんです。
「そ、そうだ！筆箱！その筆箱かっこいいなって！」この時の自分を今から思い返してもなんで筆箱を選んだのか全く分かりませんwこんなこと言っても話すことが無いのバレバレなのに…
「ん？筆箱？」
ほら、もうバレた。
「そうだよな！この筆箱2000円もしたんだぜ？」
いや信じるんかい！え？何こいつ馬鹿なの？
「お前のは何円くらいしたんだ？」
「え？…えーと500円くらい…？」
「…い、いや2と5だろ？5の方がかっこいいじゃん！」
…こいつ、フォローのつもりか？下手すぎないか？
「いやだって手で数えてもさ！これでジャンケンしても勝つのは…チョキだな…」
「負けてんじゃねぇか」
あ、ツッコミが口に出ちゃった…。うわ〜、引かれたかな〜。なんか意外そうな顔してるし…。
なんて思っているとあいつがいきなり大笑いし始めました。それこそ年末のガキ使見た時くらいに。