your singing voice

15 ページ16

　
　

朝、甲板に立つと
ニュースクーが新聞を届けにきてくれた

『あ、ウタ、ライブかぁ』

「どうしたんだよ」

とヤソップが私の肩を掴んで言った

『ウタがライブやるんだって』

「ウタがな」

「お前が髪伸びてらの見たら驚くかもな」

『そういう事じゃない、
なんか嫌な予感がするの…ウタに何かあったら…』

「大丈夫だ。今すぐ向かおう。」

『シャンクス…』

『私先にいってみ』

「それはだめだ」

私が言おうとすると
ベックがその言葉を遮った

『何でよ！ウタが！』

「A落ち着け」

私は落ち着いていられなくて
ベックの胸ぐらに掴みかかろうとしたが
シャンクスが後ろから私を止めた

『嫌だ。早く行かなくちゃ…』

「だめだ、A」

「A」

周りの声が何一つとして
聞こえなくなった私を
シャンクスは優しく包み込んだ

「大丈夫。今から向かおう。」

『…シャンク、ス』

私のそこからの意識はない。




私が目を開けると

「お、起きたか」

ちょうどドアを開けて入ってきたホンゴウが来た
『ねぇ、私倒れたの？』

「あのな。」

『何深刻な顔してさ』

「お前の腹の中に赤ん坊がいるんだよ」

『え？…ホンゴウ』

「だからお前に子どもが出来たんだよ！」

『私、に、こども？』

16→←14

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す