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瑞稀side
『はぁ、だる』
優斗「どうしたの瑞稀くん」
ライブが終わってスマホでエゴサをしていると、めんどくさいものを見つけてしまった。
龍斗「あ、これあれじゃん」
優斗「匂わせ……ってやつだよね」
『その通り』
俺らしき男の人のシルエットに文字をかぶせて、あたかも自分が俺の彼女かのように見せているんだ。
いや、俺知らねぇから。
『こういうのまじで迷惑』
涼「瑞稀にも被害行くもんね」
そうなんだよね。
俺らはアイドルだし、そういう対象に見られてるってことはわかってる。
だけど、自分で作った嘘を事実のように見せて周りの人を困惑させるのだけは勘弁。
他のファンの人が混乱しちゃうし、俺も周りから色々言われるし……
『あのさ、1つ怖いことがあるんだよね……』
龍斗「なに？」
『……Aが匂わせしないかって』
優斗「はぁ！？」
だってAには匂わせるだけの材料が備わっている。
ツーショット写真だってあるし、もしかしたらもう消えたトークのスクショだって持ってるかもしれない。
それに、"元カノ"だっていう事実まである。
優斗「いくら元カノだからって疑うのは良くないでしょ……」
『でも絶対にないって言いきれないだろ』
龍斗「Aちゃん可哀想……」
『は、なんか最近Aの味方になってね？』
涼「だってかわいいもん」
はぁ……ほんとこいつらはわかってくれねぇな……
俺がどんな思いしてAと関わってるのか。
別れたのだってアイドルになるため。
だからこそこの仕事を全うしないといけないのにさ……
龍斗「Aちゃんは瑞稀くんのことわかってるから絶対匂わせなんかしないよ」
優斗「うん、そんな子じゃないはず」
蒼弥「…………」
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作者名：ｻﾘｰ。
| 作成日時：2020年3月8日 20時
