お化け屋敷 ページ14
場地さんside
「…いいか?手順はこうだ」
1.千冬のクラスの出し物(お化け屋敷)に連れていく
2.場地はなんか理由つけて居なくなる
3.千冬とAちゃんだけでお化け屋敷入る
4.Aちゃんが怖がってるところを千冬が守って慰める
「古いけど吊り橋効果狙おうぜ」
…と三ツ谷が千冬の為に考えた作戦。
手芸部の部室を出て数分、もう少しで千冬のクラスにつく。
「千冬くんのクラスお化け屋敷なんだー」
「はい!俺、朝は大活躍したんスよ!」
「そうなの?怖い話とか結構好きだから楽しみだな」
千冬とAの会話を小耳に挟みながら、俺はそろそろ抜け出すか…と考えていた
そのとき
「あっ、じゃあ俺お化け役やるんで見てて下さい!」
千冬が突然そんなことを言い出す。
こいつ完全に三ツ谷の話忘れてやがる。俺は咄嗟に千冬を呼んだ
「おい、ちふ「それじゃ!」ッ…」
風の如く自分のクラスに走っていく千冬。俺はガックリ肩を落とす
…こんな阿呆だったか?千冬ぅ…
「場地くん、怖い?」
「…んなわけねぇだろ。お前こそ見栄張ってんじゃね」
「ないよ笑」
残された俺は抜け出すにも抜け出せねぇから、諦めてAとお化け屋敷に入ることになった。
▫
Aさんside
中に入る前に渡された1本のライトで、場地くんが足場を照らす
屋敷の中はひんやりと冷たい空気が漂っていた。
血を彷彿させる赤い液体が壁に塗りたくられている
和室を思わせる庄司が倒れているが、庄司に貼られた紙は破かれていた
照らされる足場にはちぎられたような髪の毛や汚い布が落ちている
その間、ずっとライトの光はぶんぶんブレていた
「場地くん手…めっちゃ震えてるよ…?」
「うるせぇ、お前も声ブレてんぞ…」
余裕だと思っていたが、予想以上のクオリティに私も鳥肌が立っていた
心做しか場地くんが体を寄せてきているように感じる
「ひっ…寄ってきてる?」
「…そっちが寄ってきてんじゃねぇか」
多分お互い様だ。望んではいないが頼りが場地くんしかいないから仕方ない
しょうもない言い合いにふっと2人で笑いあった、次の瞬間。
うわぁあ"ぁあっ!!
私達の体は硬直して、逃げることも出来なかった
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はちみつぷーさん(プロフ) - Miyumiyuさん» 初コメ嬉しいい・・・!ありがとうございます、モチベ上がりました!頑張ります! (2022年4月8日 15時) (レス) @page1 id: 602bf9e950 (このIDを非表示/違反報告)
Miyumiyu - めっちゃ面白いいいいいいい!千冬可愛いですねえ!更新楽しみにしてます^^ (2022年4月8日 14時) (レス) @page8 id: d2d5035906 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:はちみつぷーさん | 作成日時:2022年4月7日 18時