ケモノ阿吽のいる暮らし。 (ページ49)

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あれから。ページ49

あれから4年。

私は英太と隼人と同じ大学へ行った。

休みの日には白鳥沢にOBとして

時々手伝いに行っている。

バイトは鎌先と同じタイミングで卒業して、

今は別のアルバイトをしている。

でもそのバイト場所の元々の会社が同じだったから

会うことも多いのだけど。

伊達工業の人達とは

今も4年前と同じようなペースで会っていて、

特に茂庭君の関係なんて全く変わっていない。

強いて言えばたまにフタクチ君が

顔を出すようになったくらいだ。

トオルやハジメ、いっせーも何も変わってない。

ソファにいると集まってくるのも、

寝る時必ずくっついてくるのも、

やっぱり愛しいなぁって思う気持ちも。

…まぁあの夢には今も何度かうなされているが。

強いて言うとすれば、変わったことは。

みんながここにくる時に

「ただいま」と言うようになったこと。

若利も、覚も、英太も、獅音も、隼人も、

賢二郎も、太一も、工も。

あ、たまに茶本元生徒会長も遊びに来るときに

「ただいま」って言う。

その「ただいま」という一言が

私にとってはとっても聞いていて幸せ。

みんなの居場所になれているという自覚が

改めて私を幸せにしている。

そして今日は若利がここへ帰ってくるのだ。

久しぶりのここだろうし、

盛大にお迎えしてあげよう。

この前斉藤コーチにもらったお酒も開けちゃおう。

久しぶりに、みんなが集まる。

顔がニヤけるのが止まらない。