部室にて。 ページ47
『失礼しまーす』ガチャ
大学との練習試合後、部室にてミーティング。
部員だけで行う自主的なもので、
監督達とのミーティングはもう終わっている。
ちなみに現在時刻は午後7時である。
「始めようぜ」
『はい緑茶』
「ほうじ茶あるー?」
『もちろん』
「ヤッター!」
「麦茶お願いできますか」
『はいどうぞ』
「用意周到だな」
『みんなのためだもん』
マネージャーもミーティングには参加する。
部員は自分のプレーで精一杯の部分もあり、
他者の目から見たプレーの方が
的確でためになるからだ。
私はそんな大口叩けるような立場ではないが、
コーチと監督に叩き込まれた知識とバレーのために
鍛えた洞察力を駆使して
結果を見た上でのアドバイスくらいならできる。
「A、今日の試合をまとめてくれるか」
『もちろん。今日の試合は
比較的みんないつも通りだったね。
強いて言うなら覚のゲスブロックが刺さってたよ。
試合と練習合わせて合計51回、ドシャットは28回!
大体半分くらいだね。』
「イェーイ!やっぱ俺てんさーい!」
個別に結果とアドバイスを告げていく。
時に褒め、時に注意。
みんなの表情がコロコロ変わるものだから、
こっちまで嬉しくなったり悲しくなったりする。
「じゃあこれでミーティングを…」
ガチャ
部室の扉が開いた音がした。
「おい、そろそろ帰れ。
…ミーティングしてたのか?」
「あ、監督」
ミーティングを終わろうとすると、
監督が部室に入ってきた。
そろそろ下校しないといけないらしい。
「あーみんな!ついでだし
次の新1年生に見せる紹介の写真撮るから
そこ並んで!」
コーチもそう言って部室に入ってきた。
新学期まで後少しだし、
卒業が目先にあることを考えると、
どうにもいえない気持ちになる。
「大丈夫か?」
『卒業したくないなー』
「だよなー」
「はいじゃあそこ寄って!監督センターに!」
ピッという電子音がなっているうちに
コーチが端に並ぶ。
パシャ
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作者名:しろめっと | 作成日時:2020年1月13日 20時