悪夢再来。 ページ45
後日。
朝起きると、外は雨だった。
体を起こそうにも、
どうにも身動きを取ることができず。
聞こえるのは寝息、視界には誰かの…
胸板？
ん？
ん？(2度目)
『んぇ！？ちょ、は！？』
誰！？英太！？
身をよじって顔を覗き込もうとするも、
どうにも見ることができない。
それもそのはず、私の腰とお腹あたりに
手が回されているのだ。
動けない。
うー、うー、と格闘していると上から声が。
「ん〜？……あ、起きたの？おはよ〜…」
見れば、もう2度と思い出したくない鰹節ヘッドが
いらっしゃるではありませんか。
『…寝よ。』
この際どんな状況だろうが知るか。寝よ寝よ。
「ちょいちょいストップ！ねーなーいーの！」
『ダメだ、私は寝ないとあの3匹に会えないんだ！』
「今ここにいるじゃん！」
『寝る！』
「寝かせないぞ！」ｺﾁｮｺﾁｮ
『ー！〜！』
うりうり〜！！とくすぐってくるオイカワ君に
盾つけるわけもなく。じゃれていると。
「ンだよ朝か…？はよ…」
後ろから声が。
ん？
声が？
『…』
寒気を感じる。心が凍るほど。
背中に氷を入れられたように。
「なに悟ったような顔してるのさ」
『ﾈﾙ…ﾈﾃｲﾂﾓﾉﾆﾁｼﾞｮｳｦﾄﾘﾓﾄﾞｽ…』
「何言ってんだよ｡寝ぼけてんのか？」
いやほんと。わかんない。勘弁して。
「聞いてよ岩ちゃん、Aってば
2度寝しようとしてるんだよ！」
「いいじゃねえか。
なんか今日寒ぃしもっかい寝ようぜ」
『ｿｳｿｳ｡ﾈﾖﾈﾖ』
「Aもカタコトやめなさい！」
オイカワ君の制止も聞かず
私を抱き枕代わりにして背中に
顔を埋めてくるイワイズミ君。
いや絵面がひでぇ。
考えて！？DK2人がJK1人をサンドして
寝ようとしてるんだよ！？どこの夢小説だっての！？
そして暑い！！(1番言いたいコト)
「ちぇー、まぁいいや。俺も寝よ」
諦めて寝ようとするオイカワ君
いやちょっとまて。
『2人して私をサンドして寝るって何なの！？
ベッド譲るから起こさせて！？』
「お前いないと意味ないじゃん」
「あ"ー…眠ぃ…」
『ちょっと！？ちょっと！！』
ジタバタしても仮にも相手は同い年の男の子。
力で私が勝るはずもなく、
見事に2人に固定されてしまった。
…あれ？
何 か 忘 れ て い る よ う な ？
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作者名：しろめっと | 作成日時：2020年1月13日 20時
