雲泥、その差3点。 ページ38
『こんの生徒会長め…！！』
「嫁さんには負けてられないからな」
『まだそれ続いてたの？』
「俺を助けると思って♡」
『バ会長って呼ぶよ？』
「ヤメテ」
テストがありました(過去形)。
白鳥沢は順位が張り出されるタイプの高校です。
まぁやるからには首位というものを
狙いたいものでして。
でもどうにも抜かせない奴がいるのです。
私の隣で笑いながら卵蒸しパンを抱えているこいつ、
茶本拓己生徒会長が…！！
『次は絶対抜かす』
「頑張れーw」
たかが3点。たかが1問落としただけ。
側から見ればそうだけどこっちからしたら
されど3点、されど1問落としただけなんだよ。
『絶対抜かしてやるからな。
首洗って3食食べてちゃんと
体冷やさずに寝て待っていろ』
「あらやだ健康的」
『休まれたら嫌だし』
「まぁお前いないと張り合いないしな。
次も全力で来いよな！(ﾄﾞﾔ」
悔しがる私に対し笑う会長。
そこに向かってくる影が1つ。
「おーすげぇな。今回も1,2位独占じゃん」
『やぁ隼人』
「よう山形」
赤点回避してやったぜ、とドヤ顔をかます隼人。
「祝、俺1位」
「そうかよかったな。お前は？」
『…2位』
「すげぇじゃねぇか頑張ったな！！
後でパピ◯奢ってやる！半分こしようぜ！」
んじゃ！と隼人は隣のクラスに
「赤点回避ィィィ！」と叫びに行った。
「元気だな」
『だね』
「お、カイチョーとA」
『お、英太どうだった』
「ぼちぼちかな」
今度は英太がやってきた。
そういえば、と話を切り出す英太。
「俺んとこの担任が
「茶本次の集会の連絡事項と
会長の言葉考えたんだろうな…」ってぼやいてたぜ」
『かーいーちょー？？』
「大丈夫大丈夫、後2日もあるべ？」
『「思いつかない助けて！」って数ヶ月前に
泣きついてきたのはどこの誰でしたっけ？』
「俺の努力に努力を塗り重ね、
少しの才能とセンスを混ぜた頭さえあれば
どうにかなるだろ！」
『誰よりも人1倍努力しているのは
充分知っているけど
ちゃんと余裕を持って活動しましょうね？』
「嫁さんが冷たい」
『嫁に行った覚えはない』
「そうだぞ、Aはやらん」
「お前父親か」
「こいつは俺らのマネージャーだ」
「返しが面白くない、訴訟」
「理不尽すぎんだろ」
この後は男子バレー部(＋会長)で
昼ごはんを食べました。
お弁当の力作のだし巻き卵を会長と覚に
取られました。解せぬ。
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作者名：しろめっと | 作成日時：2020年1月13日 20時
