決意 ページ27
トミーside
(名前)をベットまで運んで布団をかけてあげる
スースーと寝息が聞こえる
はぁっとため息をつく
頬に手をそえる
すりっと顔を寄せる
そんな心を奪われた愛しい(名前)に
思わず俺は…
カンタside
はーっ
大きなため息をつく
たしかにトミーの言う通りだ
しばらく時間が経って冷静になってくる
自分はなんて子供なんだ
でも自分の気持ちに素直になったら
きっと(名前)を束縛してしまう
だって、みんな嫌じゃないの
みんなライバルなんだよ
とられるって思わんのんかな
バタン
扉を閉める音
きっとトミーが(名前)を連れて行ったんだな
とりあえずトミーには謝ろう
そう思い廊下に出てみると
(名前)の部屋のドアの前で立ち尽くすトミー
カ「トミー？」
ト「あ、カンタか、なに」
少し焦っているような話し方
その顔は赤く染っていた
カ「なんか、した？」
思わず口走る
少し驚くトミー
ト「…べつに、なんでしょ」
カ「違う！」
思わず大きな声を出す
ト「わかったから、(名前)が起きる」
カ「あ、ごめん…」
ト「で、何が違うの？」
悪戯に笑うトミー
カ「俺、俺(名前)のこと好きだよ、でも俺みんなみたいに我慢できないし…自信がなくて…」
言葉がうまく出てこない
でも言わなきゃ、言わなきゃ
カ「でも俺は俺なりにあいつのこと奪うって決めたから」
ト「…そっか」
真剣に聞いてくれるトミー
でもどこか悲しそうな目をしている
ト「わりぃ、カンタ」
カ「…？」
何に謝られているかわからなかった
ト「カンタに素直になってほしくて、意地悪してた。お節介だったみたいだけどな。お前はお前なりに考えてんだな」
俺寝るわと言い自分の部屋に戻るトミー
ドアに手をかけ俺の方を向く
ト「俺、(名前)にキスしちゃった」
そう言い残しトミーは部屋に入っていった
最後ごめんなっと聞こえた気がする
俺は怒れなかった
俺がはやく素直になっていれば
いや、そんなことはもうどうでもいい
今度はこっちが
奪い返してやる
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 60人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：なっぴぃ | 作成日時：2019年5月13日 14時
