宝物 1 ページ38
Aがいた部屋に用意した死体を転がしてから爆弾を仕掛ける。
私が用意したのは、コードネームもないような組織の端くれの死体。
組織の情報を外に売って金儲けをしていた奴。
良かったわね、死んでからでもこんな大役を貰えるなんて。
私は部屋を出てしばらくした所で爆弾のスイッチを押して、部屋ごと吹っ飛ばした。
すると、ジンがこちらに向かってくる音が聞こえる。
その音は少し焦っているようだった。
さぁ、ここからが女優の見せ所。
ジン｢おい、なんの騒ぎだ！｣
ベルモット｢Aが、自爆したわ...｣
ジン｢あ？｣
ベルモット｢爆弾を隠し持っていたみたいね。私が部屋に向かっていた時に...ちょうど爆発させたみたいよ。｣
ジン｢これで一家諸共あの世行きってわけか。キャロルはこれから結構使えると思ったのになぁ？あいつに殺しは無理だったか。｣
キャロルが私のお気に入りだったことはジンも知っているから、キャロルが死んで悲しんでいる女を演じればいい。
ベルモット｢あの子に殺しはさせるなって言ったわよね...。｣
ジン｢あの方の命令だ。仕方ねぇだろ？あいつにとっての逃げ道は、あの世しか存在しなかったってわけだ。よくもった方だぜ。もっと早くにぽっくり逝くかと思ってたけどよ。｣
私は懐から銃を取り出しジンに向ける。
ベルモット｢これ以上あの子のことベラベラ話すなら今すぐ撃ち抜くわよ。｣
ジン｢そうカッとなるな。ベルモットがキャロルを気に入ってたのは知ってたが、まさかここまで肩入れしてたとはな。｣
そう言って薄気味悪く笑うジン。
昔から変わらないわね、あなたも。
ジン｢とにかく、ここから撤退する。ラボのデータを事前に移しておいたから後始末は不要だ。このままラボごと吹っ飛ばす。｣
ジンはそう言うと何事も無かったかのように、その場を立ち去った。
もともとAがここで命を絶つことをよんでたってわけね。
それをよんでこの作戦を考えたシルバーブレッドには、ほんとに感激するわ。
Aはしっかり脱出できたかしら。
まぁ、シルバーブレッドの作戦なら上手くいっているんでしょうね。
あなたの作戦に、私たちが勝てた試しがないもの。
出来れば、こちらの世界には関わらせたくないのが本音。
私にとって世界でたった3つだけの宝物。
それを守れれば、私はそれでいい。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 493人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
はちみつ(プロフ) - ミルクさん» コメントありがとうございます。参考にしたいと言って頂けて嬉しいのですが、どの程度参考するかに寄ります(汗)少し似ている部分があっても違う話だとわかる場合は参考にしていただいても構いませんよ！ (2020年10月16日 10時) (
レス) id: 47bbcb1aa7 (このIDを非表示/違反報告)
ミルク - 作品を参考にする事ついて質問なんですが、いいですか？ (2020年10月16日 10時) (レス) id: ead1db5ef4 (このIDを非表示/違反報告)
夜空 -Night Sky-(プロフ) - うん。気になる() (2020年7月28日 9時) (レス) id: 2b2a41cc61 (このIDを非表示/違反報告)
はちみつ(プロフ) - 里さん» えぇ、そうなんです。不自由な生活をさせていた分、両親は本当に主人公ちゃんを愛していたんです。そう言って頂けて嬉しいです。これからも応援よろしくお願いします！ (2020年7月26日 12時) (レス) id: 47bbcb1aa7 (このIDを非表示/違反報告)
里(プロフ) - なるほど！！カクテルの意味はそんな理由が……。夢主は父と母の愛情をたっくさん貰って生きていたんですね。感動しました！！（泣） (2020年7月26日 9時) (レス) id: 98a3710ab0 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：はちみつ | 作成日時：2020年7月14日 1時
