緋色の尋問 3 ページ13
バーボンは仕方なさそうに頷いた。
昴「それで、その男はどうやって?」
バーボン「その男を撃った女とグルだったんでしょうから、恐らくその女の車にこっそり乗り込んで逃げたんでしょうね。離れた場所でその様子を見ていた、監視役の男の目を盗んでね。」
昴「監視役がいたんですか。」
バーボン「えぇ、監視役の男はまんまと騙されたってわけですよ。」
監視役って...ジンだよね。
原作でどうだったかは思い出せないけど、もうそんなミス犯すのはジンしかいない。
工藤新一のことと言い、ピスコといい、アイリッシュといい、あなたは何度ミスしたら気が済むの。
そのミスのお陰で哀ちゃんもコナンくんも助かってるようなものだけど。
確かに会ったら震えちゃうほど怖いけど、ミスしすぎなのよ。
あの方に疑われる日も近いよ?このままだといずれ殺されるよジン、気をつけな?
やはりこのピリピリした雰囲気は、こういうことを考えないとやり過ごせないみたいだ。
バーボン「なにしろ撃たれた男は、頭から血を吹いて倒れたんですから。」
昴「頭から血を...」
バーボン「だか、それもフェイク。撃たれた男はいつも黒いニット帽を被っていましたから。この近所にはMI6も顔負けの発明品を作っている博士がいるそうじゃないですか。彼に頼めば空砲に合わせてニット帽から血糊が吹き出す仕掛けぐらい簡単に作れそうだ。」
昴「じゃあ、そのグルの女に、頭に向けて空砲を撃ってくれと頼んでいたんですね?」
バーボン「いや、頭を撃てと命じたのは監視役の男。予想していたんですよ。監視役の男が拳銃でトドメを指す際に必ずそうすると。」
昴「なかなかやるじゃないですかその男。まるでスパイ小説の主人公のようだ。」
バーボン「だがこの計画を企てたのは、違う人物。そう、別の人物。その証拠に、その男は撃たれた刹那にこう呟いている。」
さすがすぎる。
この計画がコナンくん、もとい新一くんが考えた計画だということまで分かっているわけね。
バーボン「まさか、ここまでとはなってね。」
昴「まさかここまでとはな、ですか。私には自分の不運を嘆いているようにしか聞こえませんが。」
バーボン「えぇ、当たり前に捉えるとね。だが、これにある言葉を加えるとその意味は一変する。」
空気が締まるのが離れていても伝わってくる。
鼓動の高鳴りが鳴り止まない。
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はちみつ(プロフ) - ミルクさん» コメントありがとうございます。参考にしたいと言って頂けて嬉しいのですが、どの程度参考するかに寄ります(汗)少し似ている部分があっても違う話だとわかる場合は参考にしていただいても構いませんよ! (2020年10月16日 10時) (レス) id: 47bbcb1aa7 (このIDを非表示/違反報告)
ミルク - 作品を参考にする事ついて質問なんですが、いいですか? (2020年10月16日 10時) (レス) id: ead1db5ef4 (このIDを非表示/違反報告)
夜空 -Night Sky-(プロフ) - うん。気になる() (2020年7月28日 9時) (レス) id: 2b2a41cc61 (このIDを非表示/違反報告)
はちみつ(プロフ) - 里さん» えぇ、そうなんです。不自由な生活をさせていた分、両親は本当に主人公ちゃんを愛していたんです。そう言って頂けて嬉しいです。これからも応援よろしくお願いします! (2020年7月26日 12時) (レス) id: 47bbcb1aa7 (このIDを非表示/違反報告)
里(プロフ) - なるほど!!カクテルの意味はそんな理由が……。夢主は父と母の愛情をたっくさん貰って生きていたんですね。感動しました!!(泣) (2020年7月26日 9時) (レス) id: 98a3710ab0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:はちみつ | 作成日時:2020年7月14日 1時