命の恩人 4 ページ9
その日もまたベルモットと一緒にいた。
ベルモットと一緒に新しい服を求め、杯戸ショッピングモールに買い物に来ていたのだ。
ショッピングモールに着いたのは11:30をすぎた頃。
デパート前の観覧車の辺りがやけに騒がしかった。
周りは警察だらけ。
一般人は警察の誘導によって避難させられている。
ベルモット「なんの騒ぎ。警察がそこらじゅうにいるじゃない...早く行くわよ。」
「あ、うん。」
ここは警察に任せて大人しく帰ろうとした時。
観覧車のそばで女性警察官が叫んでいる声が聞こえてきた。
佐藤「松田くん!」
その声がとても悲しくて、まるで銃撃戦の時の私を見ているようだった。
「ねぇベルモット。何があったの。」
ベルモット「どうやら爆弾が観覧車に仕掛けられているみたいね。そこの整備室も爆破されたみたい。4年前の時の爆弾を仕掛けた犯人と同一犯かしらね。まだ捕まっていないみたいだし。」
4年前...、たしかマンションの爆弾騒ぎの時か。
ベルモット「A?」
「あ、ごめん。あんまり細かいところまで覚えていなくて...。」
ベルモット「無理して思い出さなくていいわ。さぁ、早く行きましょう。」
私はいつからか、思い出したくない記憶に蓋をして忘れているようだった。
4年前の爆弾騒ぎのことも、無意識のうちに心が蓋をしていたのかもしれない。
目暮「もう1つの爆弾の場所はわからんのかね!!」
白鳥「総力をあげて調べているのですが、まだ見つかりません!」
嫌でも聞こえてくるその会話。
会話の内容からして、次の爆弾の場所が分からないと観覧車の爆弾を解除できないのだろう。
だから、このまま次の爆弾の場所が分からなければ、観覧車の中にいる刑事さんは...死ぬ。
分かっているのにじっとなんてしていられない。
私はいつも持ち歩いていたPCを立ち上げて、素早く検索を始める。
ベルモット「A、何してるの!」
「もう1つの爆弾の場所を突き止める。」
ベルモット「無茶よ!もしこれで間に合わなかったりしたら...あなたまた自分を責めるでしょ!?」
確かに、ベルモットの言う通りだ。
現に4年前の爆発の時の記憶も、全員助かったのに記憶に蓋をしていた。
これで間に合わなければ、私の心はボロボロになるかもしれない。
でも...、いや。だから。
「間に合わせるんだよ。」
私は手を動かしたままベルモットをチラッと見て笑った。
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玲(プロフ) - 一気読みしてしまった、続きが気になりすぎてやばいです!更新待ってます! (5月10日 3時) (レス) @page39 id: 234de6e2ab (このIDを非表示/違反報告)
うたプリ大好き?(プロフ) - 続き気になっています この作品はもう更新されないのでしょうか? (2023年4月27日 17時) (レス) @page39 id: de2c41cb59 (このIDを非表示/違反報告)
はちみつ(プロフ) - 佳奈さん» コメントありがとうございます!没頭して頂けたなんて…嬉しすぎます!!応援してくれている方がいると思うと、もっと頑張れます!これからもよろしくお願いします! (2021年5月13日 12時) (レス) id: 47bbcb1aa7 (このIDを非表示/違反報告)
佳奈(プロフ) - 素敵な作品ありがとうございます。気づいたら朝でめちゃくちゃ泣いてました…リアルが忙しいと思いますが応援してます、頑張って下さい! (2021年5月13日 8時) (レス) id: 8a6b537f0c (このIDを非表示/違反報告)
はちみつ(プロフ) - ハナさん» コメントありがとうございます!!皆様からのコメントが溢れてて心の中は大洪水です!そのお言葉で頑張れます、ありがとうございます!! (2021年5月6日 20時) (レス) id: 47bbcb1aa7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:はちみつ | 作成日時:2020年8月5日 0時