この思いを君に捧げる 5[名探偵コナン]

命の恩人 3 ページ8

男1｢ちょっと、君！何してるの！早く避難を...！｣





私は周りの人達の声を無視して、人だかりの中心に向かって進んでいく。


そして、中心へとたどり着いた私はその人を睨みつけた。






萩原｢どうしたのお嬢ちゃん。ここは危ないから早く下に...｣


｢馬鹿じゃないの！！｣







その人は私の言葉に驚いて目を見開いた。


私は、その人のへらっとした軽い態度とさっきの言葉が重なって怒り心頭。


涙目になりながらその人に訴えた。







｢なんで防護服着ないの！！早く解体すれば結果オーライ？その前に死んじゃったら意味ないんだよ！！死んじゃったら...もう大好きな人達に、会えないんだよ...。お願いだから、防護服を、着てください...。｣








涙を流しながらそう訴えた私を止める者は誰もいなかった。


それでも尚、驚いたままのその人。


私はもう一度その人を睨みつけた。








｢...防護服着るまで、私ここ動かないから！｣









私がそう叫ぶと、その人は少し悲しそうな顔をして私を見つめた。









萩原｢そうだね。防護服、着るよ。俺は絶対死なないから安心しな。｣








そう言って、へらっと、でも力強く笑ったその人。


その笑顔に何故か安心できたんだ。


もうこれ以上、私の目の前で人を死なせたくない。








ベルモット｢A！早く逃げるわよ！｣







置いてきたベルモットが警察の中にずんずん入ってきて私の手を引いた。







｢絶対、生きてね。何があっても生きることを諦めないで。｣






私は防護服を着始めたその人にそれだけ言ってベルモットとマンションを後にした。


その後、マンションの爆弾が爆発したが死人は出なかったとニュースでの速報を聞いたため、酷く安心したのを覚えてる。



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これが萩原さんとの出会い。


過去の私ナイスすぎるけど、鋭い洞察力の持ち主に言った｢馬鹿じゃないの｣は過去に戻って私を殴りたいくらいに恥ずかしい。


そして、その次に出会ったのが松田さん、か。


あれは3年前の観覧車の爆弾騒ぎの時...

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