突然の訪問者 1 ページ24
……どうしてこうなった。。。
私は今現在、軽く拘束されている。
と、いうより尋問を受けている。
確かに私にも非はある。
...いや、悪いのは完全に私だ。
この状況をどうやって乗り切ろうかと考えているが、焦りからか全くいい案が思い浮かばない。
背中につーっと冷や汗が流れた。
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12時間前…
「赤井さん、今日は本当にありがとうございました。」
皆が工藤邸から帰ったあと、2人で食事を済ませてそれぞれお風呂に入り、リビングでハーブティーを飲んでいる時に改めて今日のお礼を告げた。
赤井「礼を言われるようなことは何もしていない。連絡先をつきとめたのも、招待状を送ったのもAなんだからな。」
私がこうやって元気に過ごせてるのも赤井さんのお陰だから、その意味も含んでるんだけどな。
「でも、ひとりじゃ出来なかったから。赤井さんや、皆がいてくれたから出来たことだから。やっぱり、ありがとう。」
お父さんが亡くなって、今度はお母さんも亡くなって。
心も体もボロボロで、もう黒からは抜け出せないと思っていた時に現れた私のヒーロー。
何も言わない私を問い詰めることなくただ抱きしめて、暖かい温もりをくれた人。
赤井「礼には及ばん。それに今日はAの笑顔が沢山見られて俺も嬉しかったしな。」
私の目を見ながら少し微笑んだ赤井さんに不覚にも心臓がバクっと音を立てた。
ほんと、綺麗な顔してるよな……
って!!何考えてるの私!!
ダメダメ!赤井さんにとって私はただの守るべき対象。
どちらかと言うと妹的な存在なんだから。
そう、そうだよ。
私なんかより、1枚も2枚も大人、なんだから。
こんな感情、持っていいわけがない。
赤井さんにバレないように、そっと目をそらす。
そのあとは何事も無かったかのように振る舞いながら、お互いに他愛もない話をした。
「それじゃあ、私はそろそろ寝るね。」
赤井「あぁ。 片付けはしておくからカップはそのままでいい。」
「ありがとう。」
そのまま部屋に行こうとソファーから立ち上がる。
赤井「それと…」
「ん?」
赤井「怖い夢をみたり、寝れなくなったら時間気にせず俺を呼べ。一段落したとは言え、心はそう簡単には癒えないからな。しかも今日は、両親のことを思い出すことが多かっただろう。」
真剣なその目に、言葉が上手く思い浮かばなくて、一つだけ頷く。
すると、赤井さんは柔らかく微笑んで
赤井「おやすみ。」
と私に言った。
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玲(プロフ) - 一気読みしてしまった、続きが気になりすぎてやばいです!更新待ってます! (5月10日 3時) (レス) @page39 id: 234de6e2ab (このIDを非表示/違反報告)
うたプリ大好き?(プロフ) - 続き気になっています この作品はもう更新されないのでしょうか? (2023年4月27日 17時) (レス) @page39 id: de2c41cb59 (このIDを非表示/違反報告)
はちみつ(プロフ) - 佳奈さん» コメントありがとうございます!没頭して頂けたなんて…嬉しすぎます!!応援してくれている方がいると思うと、もっと頑張れます!これからもよろしくお願いします! (2021年5月13日 12時) (レス) id: 47bbcb1aa7 (このIDを非表示/違反報告)
佳奈(プロフ) - 素敵な作品ありがとうございます。気づいたら朝でめちゃくちゃ泣いてました…リアルが忙しいと思いますが応援してます、頑張って下さい! (2021年5月13日 8時) (レス) id: 8a6b537f0c (このIDを非表示/違反報告)
はちみつ(プロフ) - ハナさん» コメントありがとうございます!!皆様からのコメントが溢れてて心の中は大洪水です!そのお言葉で頑張れます、ありがとうございます!! (2021年5月6日 20時) (レス) id: 47bbcb1aa7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:はちみつ | 作成日時:2020年8月5日 0時