SMAP&あなた (ページ38)

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音楽の日 Part6 ページ38

木村side

俺達は、裏方へと回った。
トリだけあって、セットもだいぶ豪華。
んなことも考えられねぇだろうな、A。
ちらっとAを見るとやっぱり、つらそうだった。
皆でハイタッチして準備。

最初は、下からイントロに合わせて上がる。
そこから、歌ってサビだな。
辛くなってくんのは。

Aは、振り返り俺を見て微笑むと気持ちを入れた。
よし、行くか。

曲が流れ、床が遠ざかっていく。歓声に包まれながら歌い始める。
歌うに連れて、どんどんアップテンポになっていく。
Aは、調子が悪いなんて思わせない程の表情だった。でもその中にある微妙な辛さ俺には伝わってきた。

ついにサビ。A、そろそろ危ねぇな。
みんなとアイコンタクトをとってAに寄り添う。
丁度センターだったから違和感もない。

次は、1番に踊りの激しいメロディー。
流石にAも、辛そうだった。

これで最後のメロディー…。
Aに寄り添うようにして肩を組み
最後を終えた。

客席からは、鳴り止まない歓声。
みんなで丸くなった。

A「ごめんね、最後のほう私の方来てもらっちゃって。」

息をきらしながらも笑顔だった。

香取「全然！Aこそ、お疲れ！」

気づくと周りには、出演者の人達が集まっていた。もう、終わりか。

櫻井「みなさん、ありがとうございました！！」

櫻井がしめて、クラッカーがなる。
やっと終わった。
ここからは、皆楽屋へと戻っていく。

俺らもまとまって移動した。
『A。お疲れ。』

A「あー、もうダメ…辛すぎーww」

表情が、完全につくりだった。

『とにかく、楽屋で待ってろ。俺も終わったら迎えに行くから。』

A「うん、ありがと、、」

Aside

やっと終わった。もう、辛すぎ。
楽屋に入ると気が抜けてソファーから動けなくなった。

希美「A、おつかれ。疲れてるとこ悪いんだけど、ちょっといい？」

A「……ん」

その瞬間、鋭い痛みが私を襲った。
希美、やっぱり黒幕はあなただったの…。