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「A…。
A…!俺を、選べよ…!」
『っ。ご、めんね…。原田君…。』
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「…久しい気配を追ってきてみれば。
貴様、何をしている。その女から離れろ。
殺すぞ。原田左之助。」
『か、風間…君…?』
気付かなかった。
原田君の首筋に刀を向け、どす黒い殺気を放つ彼が、目の前にいた。
「…邪魔するなよ。風間千景。これは俺とこいつの問題だ。」
「ほう?問題があるのは貴様だけに見えるが?
まぁ、どうでもいい。そこを退け。殺すにしても貴様の薄汚れた血でAを穢す訳にはいくまい。」
「…チッ。」
ゆっくりと、原田君は私の上から退いた。
捲れかけた服を元に戻して上半身を起こせば、風間君がゆったりと私に笑みを浮かべた。
「久しいな、A。」
『ハハ…。そうだね。200年振りの再会にしては、とんでもない所をお見せしちゃったよ。』
「…200年?鬼の身とは言えそれ程長生き出来る程万能ではなかったつもりだが?貴様はともかくな。」
『あー。えっと、ちょっとした手違いで200年後から来ててね。』
「…呪術師とは面妖な生き物だな。」
『流石に時空を横断出来る呪術師はいないよ??』
真顔でボケないでくれるかな風間君。
そんな呪術師がいたら世界が崩壊しちゃうじゃないか。
理やら歪みやら、とんでもない事になっちゃうから。
今回みたいな特殊な呪物ならともかくさ。
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作者名:みゆ | 作成日時:2022年5月18日 19時