5-13《夏油side》 ページ47
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夏油傑side
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生まれた日はね。覚えてないんだ。
もうね、2000年以上前の事だからさ。
そう言ったAは、平然としてるのに、
どこか寂しそうに見えた。
漏れる漏れると言いながら席を立つ彼女が忙しなく海の家に走り去ってくのを眺めながら、なんとも言えない気持ちになった。
2000年という、想像も出来ないような途方もない年月を過ごしているというカミングアウトされて。
言葉を失った。
のも一瞬の事で、ケロッとふざけ倒した発言をされて本気でぶん殴りたくなった。
マイペースすぎだよね。
あの寂しいそうな顔どこ行った？
見間違い？
そうだと言われてらコンマ1秒で納得できる自信があるよ。
まぁでも、そうだね。
これが、四宮Aって人間なんだろうね。
彼女にとってみれば、自身のきっと壮絶だっただろう人生の事も日常の会話と同等の価値しかないものになっているんだろうさ。
2000年。いや、それ以上。
人の理から外れてしまった彼女は、どんな思いで長い長い月日を過ごしていたかなんてただの人間に留まる私には想像も出来ない。
私の苦悩なんて、ちっぽけなものなんだろうね。
｢想像を超えたカミングアウトでなんか、どう反応すればいいのかわかんなくなった。｣
硝子がポソりと呟いた。
分かるよ。私もそうさ。
｢そりゃそうだろうよ。あのタイミングで海やら暑いやら、あげくのはてにはトイレとかどんな神経して言ってんだっつー話だわ。｣
｢悟？？それもあるけどそこじゃないね。硝子が言ってるのは1個前のカミングアウトだね。｣
頭大丈夫かこのシラガ男。
ねぇ君もAに染まりすぎじゃない？
我が強いのが君の長所だろ？
短所でもあるけどさ。
…ハハ。ホント、深く考えるのがバカらしくなってきたよ。
彼女には、一生かないそうにない。
ま、そりゃそうか。
2000年以上生きたババアなんだからさ。
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羽多野(プロフ) - はじめまして楽しく見させて頂いております!見てて違和感の所があったので書かせて頂きますが､自分自身さしすと同世代なのでこの時代の事を言わせて頂くと当時LINEはまだありませんので5-5で書いてあるLINEのIDはメアドの方がよろしいかと思います (12月26日 12時) (
レス) id: 15e19fc224 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みゆ | 作成日時：2022年4月20日 19時
