【文スト】私がただ性格終わってるってだけの話。 [ 完結済 ]

性 ページ5

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｢こりゃあ一本取られたわ!｣





｢...ねぇ敦くん｣

｢何ですか? 太宰さん｣

｢ヘラクレイトスの川って知っているかい?｣

｢何ですかそれ｣

｢『あらゆる存在は時の流れとともに変化していく』...つまり! 私が流れる川も常に変わっていくのだよ!｣

｢な、なるほどぉ...?｣





｢なぁに難しい話しとるんや! 哲学とか、私がいっちゃん苦手な分野や!｣



｢それに! そんな余計なこと考えんくてもこの世は生きていけるさかい! いちいち気にしよったら埒があかんで!｣



｢私が知っとんのはパラドックスぐらいや...｣





｢...まぁ私達もそろそろ、前へ進むべきなのかもねぇ...｣

｢太宰さん...｣

｢環境は常に変わっていくんだ、私たち自身も変わっていかなければならないだろう?｣

｢そう、ですね...｣

｢...なんてね! 随分としんみりしたこといってしまったね! 私はこれから入水心中してくれる美女を探すから国木田くんに言っといてくれたまえ! 敦くん｣

｢えっ、あっちょっ! 太宰さーん!!!!!｣





｢なんや、太宰も知らん間に年とっとんなぁ｣



｢あっはっは、いつの間にやら一本取られとるなぁ!｣










｢どんどん成長するやんけ、自分ら｣





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格→←だ

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