【名探偵コナン】宮野家長女PART9 (ページ44)

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Aside

「そ、それよりAさん。ホームズだって剣術やってた事を知ってますよね？」

『えぇ、読んでるから知ってるわ』

「僕も見てるから知ってるぞ！」

新一君が話題を変えながら私に問いかけてきた為、私は読んでいるから知っていると答えれば、真純も同じ様に知っていると答える

「でも、あれは小説でしょ？」

「だが、世界中のみんなが知ってる名探偵だ」

蘭ちゃんが呆れた顔でそう言うと新一君は目を輝かせながらそう言っている為、蘭ちゃんはその顔に見惚れてしまったのか頬をピンク色に染めているのが分かった
あらあら...何だか微笑ましい光景ね(微笑
蘭ちゃんは新一君に知られない様にそっぽを向きながら「それはそうだけど...」と言っている
全く...二人揃って素直になればいいのに

「彼は凄い。いつも冷静沈着で溢れる知性と教養、観察力と推理力は天下一品。オマケにバイオリンの腕はプロ並だ。小説家コナン・ドイルの生み出したシャーロック・ホームズは世界最高の名探偵だよ」

「確かに...ホームズは凄いよな！」

新一君の言葉に真純もホームズの事を称賛していると新一君は嬉しそうな顔で「だろ？真純なら分かってくれると思った！」と言っている
新一君、その顔は蘭ちゃんに...好きな人に向けた方がいいと思うんだけどなあ(苦笑
そんな風に思っていた時...

「キャ～!!誰か捕まえて！ひったくりよ!!」

その時、女性の悲鳴が聞こえてきた
えっ...!?ひったくり!?
警察官の血が騒いだ私はひったくり犯を捕まえようと真っ先に走り出すと明美も同じ様に走り出し、その後ろから志保と真純、さらにその後ろから新一君と蘭ちゃんが私達の後を追いかける様に駆け出す

「誰か～!!」

女性の悲鳴が近づいていくにつれ、人混みは多くなり、避けつつも近づいていくと男が片手で女性の鞄を持ちながら「どけ、どけ！」と言って走ってきた
本来ならここで和田陽奈ちゃんが登場するんだけど、ここは警察官の仕事として私と明美がやらないとね

『明美』

私が声をかけると明美は無言で頷いた後、軽く足を出せばひったくり犯はそこに引っかけてしまい、その場で大きく転び、その衝撃で鞄が宙に浮くも真純がキャッチしてくれた
真純、よくやった...！
そう思っているとさっきまで転んでいたはずのひったくり犯が立ち上がり、私達を睨む

「誰だ、てめぇ等」

『私達はただの通りすがりよ。ひったくりと聞いたら見逃す訳にはいかないでしょ？』