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File.420 ページ42

Aside

こんな風に私の足元にサッカーボールが転がっていき、真っ先に私達に声をかけてくれたのは萩原君だった

「すいませ〜ん!」

「ボール取って下さい!」

あら?この声、何処かで聞いた声ね...
そう思いつつ、見てみるとサッカーをしていたのはま さ か の 少 年 探 偵 団
おば様の現在の同級生に当たる子達で他の子達よりも一番親しいと聞いているわ
サッカーボールが私の足元に転がり、真っ先に声をかけた所を見て懐かしい気持ちが芽生えた

転がってきたサッカーボールを足に乗せた後、子供達の前でリフティングを披露する

「わぁ〜すご〜い」

「サッカーの選手なんですか?」

『いいえ。20年前に友達と一緒にサッカーで遊んだ程度よ。コツを掴めば誰だってできる様になるわ。こんな風にね(微笑』

歩美ちゃんに凄いと褒められ、光彦君からサッカーの選手なのかと問いかけられた為、私はリフティングをしつつ違うと答えた
子供の頃、リフティングを披露していたら萩原君と松田君にもサッカーをやった事があるのかと言われたくらいだもの
新一君にボールをパスすれば、同じ様にリフティングを子供達に見せていた
光彦君に私と同じ質問をされ、ちゃんと元サッカー選手だって答えていたわ(笑

「ほらよ」

新一君がボールを光彦君に渡すと光彦君は難なくキャッチしている
歩美ちゃんも光彦君も嬉しそうな顔をしていたのを見てこの子達の笑顔を守りたいと言う気持ちが芽生えた

「あっ...ありがとうございます」

「バイバイ!お兄さん、お姉さん!」

『気を付けて遊ぶのよ?(微笑』

光彦君は原作と同じ様に敬語で話しており、私達にキチンとお礼を言った後、頭を下げていた
歩美ちゃんは可愛らしい笑顔で私達に手を振っていた為、私は微笑みながら気を付けて遊ぶ様に伝えると二人揃って「は〜い!」と返事をしてくれた
それにしても......あの子達は本当に可愛いわね(微笑
まるで小さい頃の明美達を見ているみたいだ...

「アイリちゃんもあのお兄さんやお姉さんみたいにサッカー上手だよね?歩美達もあんな風になりたいなあ...」

「ですね」

歩美ちゃんと光彦君と別れた後、私達は再び歩き出した
次にあの子達と会うのはこんな風に事件のない日がいいわね(苦笑

「新一君もサッカー部を辞めてなかったら今頃はサムライブルーのメンバーになってたかもな。研二兄、新一君がサッカー部を辞めたって聞いて最初は凄く落ち込んでたよ」

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作者名:黒羽明菜 | 作成日時:2021年3月31日 16時

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