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File.417 ページ39

Aside

「あ...サンキュー」

蘭ちゃんの言葉に新一君は一瞬だけ驚きながらもお礼を言っている
幼馴染 兼 彼氏にわざわざ朝食を作ってあげるなんて蘭ちゃんは優しいわね
もし私が蘭ちゃんの立場だったら、健康面に気を使って同じ様に朝食を作ってしまいそうだ

『新一君に朝食 兼 昼食を作ってあげるなんて蘭ちゃんは優しいのね(微笑』

「いえ...そんな(照」

私が蘭ちゃんに向けて優しく微笑むと蘭ちゃんは少し照れながらもこう言っていた
新一君に想いを寄せている蘭ちゃんの顔は恋する乙女になっているのが分かるしね(微笑
私が高校生の頃なんて原作で死ぬはずだった人達を救う為に空手部に入部し、勉強と空手、そしてアルバイトをしながら過ごしていた為、恋愛とかに全く興味がなかった
何も知らずに高校生活を送る志保達の姿を見て少し羨ましいなと言う気持ちが芽生えてしまったほどだ
まあ、原作で死ぬはずだった人達を救済する事ができたから別にいいけどね

その後、蘭ちゃんは新一君に朝食 兼 昼食を作り、新一君は蘭ちゃんが作った朝食 兼 昼食を食べている
何で朝食 兼 昼食なのかって?だって時間が時間だし←
新一君が朝食 兼 昼食を食べている間、私達は近くのイスに座りながら蘭ちゃんが淹れてくれたコーヒーを飲みながら過ごした
わざわざ私達の分まで淹れてくれるなんて蘭ちゃんは優しいわね...

「そう言えばAさん、空手部では知らない人がいないほど有名だったんですね」

『えっ?』

食器類を洗っている蘭ちゃんに突然、声をかけられた為、私は思わず声を漏らしてしまった
空手部で知らない人がいないほど有名って...まあ、当時は先輩後輩だけではなく、他校の生徒にまで声をかけられたくらいだったし

「Aさんって空手部じゃ知らない人がいないほど有名なのか?」

「有名よ!空手部に入部した子達はAさんの様に強くなりたいと言う子達が多いんだから!Aさんは当時、帝丹高校空手部のエースで数々の功績を残し、ブロンドと緑色の瞳を持つ事から【空手部のお蝶夫人】と言う異名をつけられたほどよ」

新一君の問いかけに蘭ちゃんは食器類を洗い終えた後、こう答えている
.........私が空手部に入部し、数々の功績や異名を持っていた事は今でも語り継がれているのね(苦笑

「A姉は帝丹高校で知らない人がいないほど有名だもんな!僕は従妹として誇りに思っているし、A姉の従妹に生まれてよかった」

File.418→←File.416


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作者名:黒羽明菜 | 作成日時:2021年3月31日 16時

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