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File.415 ページ37

Aside

蘭ちゃんが新しい携帯をラッピングの中にしまった後、再びインターホンを鳴らすと『は〜い』と言う声が聞こえてきた
新一君、ようやく起きてきたみたいね...
腕時計を見ると時刻は11時半に指している
まあ、時間を忘れて本を読むのに夢中になってしまう気持ちは分からなくもないけどさ(苦笑

「あっ、新一?」

「あ〜誰かと思えば蘭かよ。何だよこんな朝っぱらから」

蘭ちゃんが声をかけると新一君は不機嫌そうな声でそう言っているのが聞こえた
朝っぱらって...今、何時だと思っているのかしら(汗
蘭ちゃんが答える前に志保が代わりに新一君の問いに答えている

「工藤君...今、何時だと思ってるの?」

「えっ、志保!?何でここに...」

志保が呆れた顔しながらそう言うと新一君は驚きを隠せなかったみたいだ
あの様子だと蘭ちゃんだけだと思っていたみたいね(苦笑
新一君の問いかけに真純が「新一君、もう11時過ぎになってるよ(笑」と笑いながら答えれば、新一君は「えっ、マジ?」と言う声が聞こえてきた
今頃、目が点になっているんでしょうね(苦笑

その後、新一君から門を開けてもいいと言ってきた為、まず先に門を開け、蘭ちゃん、真純、志保、明美の順で敷地内に入り、最後は私なのでキチンと門を閉めてからみんなの後ろを歩く
この時期は何かと物騒だから、門がついているのならキチンと閉めないとね

ガチャ

「あれ?今日は蘭、志保、真純だけじゃなく明美さんとAさんも来たんですか?」

「今日は私もお姉ちゃんも仕事がお休みだから志保達と一緒に来たの」

『そう言う事』

新一君はふわぁ〜とあくびをしつつ私達に問いかけてきた為、私達は口々に答えた
それにしても...本当に眠そうな顔をしてるわね(笑
一人一人が「お邪魔します」と言った後、新一君の家に入っていく
スリッパを履いていた時、新一君が「で、今日は何だよ。日曜だってのに志保達を連れてくるなんて」と蘭ちゃんに声をかけていた
その言葉を聞いた蘭ちゃんと志保、真純は呆れた顔をしていて、明美は苦笑いを浮かべ、私はジト目で新一君を見つめる
.........あの様子だと蘭ちゃんと一緒に新しい携帯を買いに行く事を忘れてるみたいね(汗

『ハァ...新一君、探偵の癖に一番大事な事を忘れているなんて情けないわね』

「えっ?一番大事な事って?」

私はジト目のままそう言って静かにため息をつく
蘭ちゃんも私の発言を聞いた後、同じ様にため息をついている

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作者名:黒羽明菜 | 作成日時:2021年3月31日 16時

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