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諸伏side
『それで...おば様は大丈夫なんでしょうね?』
「ああ...きっと部屋で寝てるはずだ」
『恐らくだけど...あのメガネの若手刑事に変装していたのはベルモットよ。エレベーターを待つ時間、会議の結果をボスにメールしていたんでしょうね』
何でAお姉さんがここまで詳しいのか知りたいが今は警視庁の捜査会議に潜入していた奴等の事についてが先の為、あえて聞かなかった
それにしても...あのミッちゃんが群馬県警の警部になったとは少し驚いたな...
しかも俺の事を覚えていてくれたみたいだし、凄く嬉しかった
「なるほど...それをミッちゃんが聞いたんだな。【七つの子】に聞こえるボスのメールアドレスのプッシュ音を...」
『えぇ...(コク』
偶然とは言えミッちゃんが奴等のボスのメールアドレスのプッシュ音を聞いていた事には驚きつつも手がかりを教えてくれた為、心の中でありがとうとお礼を伝えた
組織が壊滅したら真っ先にミッちゃんに会わなきゃ
「だけど何で...」
「全く...二人揃って何をコソコソしているかと思えば...」
『おば様...』
「メアリーさん...」
俺が言いかける前に部屋で寝ているはずのメアリーさんがソファの後ろからやって来た為、俺達は思わず驚いた
ハァ...メアリーさんに見つかっちまったんじゃ話さない訳にはいかないな...
「......で?何故ベルモットなんだ?プッシュ音だけじゃ...」
『ジンのポルシェがいたのよ』
「何!?」
メアリーさんがプッシュ音ではベルモットとは限らないと言いかけたがAお姉さんがジンのポルシェがいたと伝えた途端、メアリーさんの目が大きく見開いた
「確かに...奴等が素顔で警察に乗り込むのはリスクが高すぎる。変装してたとなるとベルモットが一番可能性が高いだろうな」
「と言う事は...奴等は岡倉 政明が殺害された事を知って彼が所持していた何かを探そうと必死になっているのだろう。そうでなければわざわざ捜査会議に潜入などしないからな」
素顔で警察に乗り込むのはリスクが高い事と変装してた事を考えればベルモットが一番可能性が高いとAお姉さんに伝える
先ほどまで動揺していたメアリーさんの目に冷静さが戻りつつ物静かな声で奴等の動きを推理していた
メアリーさんは凄いな...本来なら狙われる立場なのに慎重に動きつつも奴等を追ってるからな...
『とにかくこの事件に組織が絡んでいる可能性が高い事は間違いないわ。私もこの事件を調べてみたいから二人共、手伝ってくれない?』
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作者名:黒羽明菜 | 作成日時:2024年2月3日 19時