File.930 ページ23
Aside
「か〜らあす〜なぜなくの〜♪からすはやぁ〜まぁ〜にぃ〜♪」
『!!』
「!?」
新一君の正体がバレないかヒヤヒヤしているとトイレから出てきた山村さんが陽気に歌いながら廊下を歩いてきた
その歌声を聞いた瞬間、私の脳裏に彼等の姿が蘇った
チラッと新一君を見るとどうやら私と同じ事を思っていたみたいだ
さっきある人物にメールを送ったからきっと上手くやってるはずだろう
「山村刑事ッ!その歌!」
「うおっと!君ねェ〜...聞いてなかったから知らないと思うけど...」
「何で今の歌を歌ってるの?山村警部」
「何でって...さっきトイレの外から聞こえてきたんだよ。ピッポッパッって音でね」
「!!」
新一君が大慌てで山村さんの目の前に飛び出すと山村さんは驚きつつもジト目で胸ポケットの警察手帳を開いて見せれば新一君はジト目で言い直しつつ問いかけると山村さんはトイレの外から聞こえたと答えた直後、新一君は驚きを隠せない表情を浮かべていた一方、私は無言のまま静かに目を細めた
彼等は恐らく岡倉君が持っている組織のNOCリストのデータを入れたメモリーカードを回収するべく動いているのは確実だが肝心のメモリーカードはあの人が知らずに持っている為、情報漏洩を恐れている彼等が必死になってメモリーカードを持ち去ったあの人をくまなく探してるでしょうね...
「トイレから出た時、メガネの刑事さんが携帯かけてたから......あ、あれ?」
『あの子ならもう行っちゃいましたよ(苦笑』
新一君は大慌てで廊下を駆け出すと山村さんは気づいていないのか話そうとするものだから苦笑いを浮かべながら行った事を教えれば「ったく!人がせっかく話してるのに...」と怒っていた様子だったが何とか宥める
まあ、後の事は新一君やある人物に任せておきましょう
その後、山村さんからもっと話を聞きたいとの事で色々と話をする事になった
『へぇ〜山村さん、私と同じ警部になったんですね。何か意外でした』
「宮野さん...まさか毛利さんみたいに僕の事ヘッポコだと思ってくれちゃってます?」
『まさか!そんな風に思ってませんよ』
ごめんなさい...実は山村さんの事をヘッポコだと思ってました
現在は休憩時間の為、色々と話を聞いている
いつも私の傍に萩原君達がいるけどたまには...ねぇ?
『話が変わりますけど...山村さんって幼馴染とかいるんですか?』
「ん〜〜そうですねぇ...小学生の頃に僅かな期間ですが一人いますよ。10年以上会ってませんけどね」
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作者名:黒羽明菜 | 作成日時:2024年2月3日 19時