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Aside
チラっと見ると服の袖を握ったのはおば様で何やら話したい事がある事に気づき、私は誰にも気づかれない様に目線に合わせてしゃがみ込む
『おば様、どうかしたの?(ボソッ』
「あの二人以外に帽子を深く被った怪しい男が海の家や瓦屋旅館で私達に尾行し、見張っていただろう?何者なのか気になってな...(ボソッ」
やっぱり...おば様は私達を尾行し、見張っている寺林さんの事を不審に思っていたのね
私達がコソコソ話している事に気づいた明美も話に加わり、寺林さんの正体について色々と話し合う
『もしかしてあの人...私や明美と同じ【刑事】なんじゃないかしら?(ボソッ』
「えっ!?刑事さん!?(ボソッ」
「A、その理由を詳しく話せ(ボソッ」
寺林さんの正体が千葉県警の刑事であると明かした途端、明美は驚きを隠せない表情になるもおば様はその理由を話す様に言われ、頷きながら寺林さんの動きや癖、一人の人間に対して逃さないと言わんばかりの眼差しでジッと見ていた事を話す
眼差しが私や明美と同じ刑事として使命を果たそうとしている事が分かるからね
私の言葉におば様は今まで尾行して見張っていた理由を納得していて、明美はその正体に驚いていた様子
まあ、あの人は人相の悪い顔をしてるし、怪しまれるのも無理はないわね(苦笑
こうして寺林さんの正体が分かった時、志保と真純が道脇さんの方を見て何やらヒソヒソと話している事に気づいた
もしかしてあの二人...何か気づいたのかしら?
いったんおば様の元から離れた後、明美を連れて二人の元へ近づく
『二人共、どうかしたの?』
「A姉、ちょっと気になった事があって...」
「気になった事?」
「今日の道脇さんの格好、何か変なのよね...さっき真純にその事を話したら真純も同じ事を思ってたみたいなの」
どうやら二人は今日の道脇さんの格好に違和感を覚えたらしくコソコソと話していたみたいだ
チラっと道脇さんの方を見ると半袖のシャツを着ていて短パンを履いているだけなら夏の格好と分かるも足元の方を見ていくと何故か靴下を履き、夏用のサンダルを履いていた
.........なるほど、あの二人はここに気づいたって訳か
サンダルに靴下はあり得ないからね
「...!お姉ちゃん、もしかして志保と真純は...(ボソッ」
『えぇ、明美の思ってる通りよ。志保と真純は誰も気づかない所でアレに気づいたって訳。夏の履物を履いているのなら普通にアレを履くなんてまずおかしいもの(ボソッ』
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作者名:黒羽明菜 | 作成日時:2022年2月23日 13時